第三種電気主任技術者の過去問
令和3年度(2021年)
法規 問78
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和3年度(2021年) 法規 問78 (訂正依頼・報告はこちら)
「電気設備技術基準の解釈」に基づいて、使用電圧6600V、周波数50Hzの電路に使用する高圧ケーブルの絶縁耐力試験を実施する。次の問に答えよ。
この設問は、<前問>の続きの設問となります。
高圧ケーブルの絶縁耐力試験を、図のような試験回路で行う。ただし、高圧ケーブルは3線一括で試験電圧を印加するものとし、各試験機器の損失は無視する。また、被試験体の高圧ケーブルと試験用変圧器の仕様は次のとおりとする。
【高圧ケーブルの仕様】
ケーブルの種類:6600Vトリプレックス形架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVT)
公称断面積:100mm2
ケーブルのこう長:220m
1線の対地静電容量:0.45μF/km
【試験用変圧器の仕様】
定格入力電圧:AC 0-120V
定格出力電圧:AC 0-12000V
入力電源周波数:50Hz
この絶縁耐力試験に必要な皮相電力の値[kV・A]として、最も近いものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
この設問は、<前問>の続きの設問となります。
高圧ケーブルの絶縁耐力試験を、図のような試験回路で行う。ただし、高圧ケーブルは3線一括で試験電圧を印加するものとし、各試験機器の損失は無視する。また、被試験体の高圧ケーブルと試験用変圧器の仕様は次のとおりとする。
【高圧ケーブルの仕様】
ケーブルの種類:6600Vトリプレックス形架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVT)
公称断面積:100mm2
ケーブルのこう長:220m
1線の対地静電容量:0.45μF/km
【試験用変圧器の仕様】
定格入力電圧:AC 0-120V
定格出力電圧:AC 0-12000V
入力電源周波数:50Hz
この絶縁耐力試験に必要な皮相電力の値[kV・A]として、最も近いものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (2件)
01
絶縁耐力試験に関する計算問題ですが、理論の交流回路の応用問題と捉えることができるでしょう。
問題文から諸条件を考慮し、試験電圧、ケーブル、大地の関係を回路図にすると図1のようになります。
大地を通して絶縁耐力試験の機器と繋がっているので、等価回路は図2のようになります。
ここからは、ほぼ基本的な交流回路の計算のみです。
◆ケーブル220[m]に含まれる静電容量Cを求めます。
C = 1線の対地静電容量[μF/km] × 長さ[km]
= 0.45 × 0.22
= 0.099 [μF]
◆交流回路においてコンデンサに流れる電流Iは
I = ωCV = 2πfCV
で表すことができ、これが3線あるので、
変流器に流れる電流Itは以下のように求めることができます。
It = 3 × 2πfCVt
= 3 × 2π × 50 × 0.099 × 10−6 × 10350
≒ 0.9657 [A]
= 965.7 [mA]
※交流試験電圧Vtは、<前問>の解説で求めたものを使用しています。
◆この絶縁耐力試験における皮相電力Ptを聞いているので、
皮相電力の公式より
Pt = VtIt
= 10350 × 0.9657
≒ 9995 [VA]
≒ 10 [kVA]
となります。
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02
正解は「4」です。
絶縁耐力試験に関する問題です。
◆静電容量C[F]について
・1線の対地静電容量 0.45[μF/km],ケーブルのこう長220[m]= 0.22[km]であるため,
*C = 0.45 × 10-6 × 3 × 0.22
= 0.297×10-6[F] ・・・①
◆試験電流Icについて
・①および試験電圧が 10,350[V]50[Hz]であるため,
*Ic = 2πf × C × V
= 2 × 3.14 × 50 × 0.297 × 10-6 × 10350 = 0.965[A] ・・・②
◆縁耐力試験に必要な皮相電力[kV・A]について
・②および試験電圧が 10,350[V]より
*S = Ic × V
= 0.965 × 10350 = 9987.75 ≒ 10[kV・A]
よって,正解は「4」の10[kV・A]となります。
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