第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)上期
理論 問11

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第三種 電気主任技術者試験 令和4年度(2022年)上期 理論 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、電界効果トランジスタ(FET)に関する記述である。
図は、nチャネル接合形FETの断面を示した模式図である。ドレーン(D)電極に電圧VDSを加え、ソース(S)電極を接地すると、nチャネルの( ア )キャリヤが移動してドレーン電流IDが流れる。ゲート(G)電極に逆方向電圧VGSを加えると、pn接合付近に空乏層が形成されてnチャネルの幅が( イ )し、ドレーン電流IDが( ウ )する。このことからFETは( エ )制御形の素子である。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • ア:少数  イ:減少  ウ:増加  エ:電流
  • ア:少数  イ:増加  ウ:増加  エ:電流
  • ア:多数  イ:増加  ウ:減少  エ:電圧
  • ア:多数  イ:減少  ウ:減少  エ:電流
  • ア:多数  イ:減少  ウ:減少  エ:電圧

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

接合形FETの特性と作用、基本動作などについての穴埋め問題です。

選択肢5. ア:多数  イ:減少  ウ:減少  エ:電圧

キャリアには、自由電子を正孔(ホール)があります。

図の場合には、自由電子が多く存在しており、これを多数キャリアと呼びます。

(p形の場合は、正孔が多数キャリア)

p形とn形の接合面ではキャリアの再結合がおこり、それによってキャリアが消滅し、キャリアは減少します。

この接合面にできる層は、空乏層と言います。

空乏層が出来ると、電子の移動が無くなるために電流が流れなくなります。

この層が拡大すると、電流が流れにくくなるためにドレイン電流は減少することになります。

接合形FETでは、ゲートに加える電圧で空乏層の幅を制御することによって電流を制御します。

そのため、電圧制御素子と呼ばれています。

参考になった数7

02

ドレーン(D)電極にVDS を加え、ソース(S)電極を接地すると、nチャネルの多数キャリアが移動します(pチャネルでは正孔(ホール)が多数キャリア、nチャネルでは電子が多数キャリア)。

ソース(S)電極とゲート(G)電極間に逆電圧VGSを加えると、pn接合付近に空乏層が形成されます。空乏層の占める割合が大きくなることから、nチャネルの幅は相対的に減少します。

幅が狭まることで、そこを流れるドレーン電流ID減少することになります。

FETは、外部電圧によってドレーン電流IDを制御する素子であることから、電圧制御形と呼ばれます。

よって、「ア:多数  イ:減少  ウ:減少  エ:電圧」が正解です。

選択肢5. ア:多数  イ:減少  ウ:減少  エ:電圧

こちらが正しいです。

参考になった数4