入力電圧に対する閾値を2つ設定し、閾値を超過したか否かで出力電圧が変化する回路をシュミットトリガ回路といいます。
また、入力電圧が2つの閾値の間にある場合は、直前の状態を維持します。
オペアンプ内には電流が流れないので、図1の回路は、
・「E=5Vの電源と10kΩの抵抗が直結した電路」
・「出力電圧voutと20kΩの抵抗が直結した電路」
・「10kΩの抵抗のみの電路」
以上の3つによる並列回路と等価であると考えられます。
ここでミルマンの定理を用いて計算すると、
v+ = {(5/(10×103))+(vout/(20×103))+(0/(10×103))} / {(1/(10×103))+(1/(20×103))+(1/(10×103))}
vout = 0[V]のとき、v+ = 3[V]
vout = 5[V]のとき、v+ = 2[V]
v+は2〜3[V]となり、これらが閾値に相当します。
図2の関係図を確認すると、
入力電圧が0[V]のとき出力電圧は最大の5[V]、
入力電圧が5[V]のとき出力電圧は0[V]になることが分かります。
これらを踏まえ、
vinを0[V]から徐々に増加させると、最初の閾値である3[V]を上回った瞬間、voutは5[V]から0[V]になります。
(vin = 0[V]の時点ではvout = 5[V]であるため、vin = 2〜3[V]の段階ではvoutも5[V]を維持します。)
vinを5[V]から徐々に減少させると、2[V]を下回った瞬間、voutは0[V]から5[V]になります。
(vin = 5[V]の時点ではvout = 0[V]であるため、vin = 2〜3[V]の段階ではvoutも0[V]を維持します。)
vinに対するvoutの変化を描いたものをヒステリシスといいます。
したがって、「ア:2~3 イ:3 ウ:2 エ:ヒステリシス」が正解です。