第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)上期
理論 問15(1)
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第三種 電気主任技術者試験 令和4年度(2022年)上期 理論 問15(1) (訂正依頼・報告はこちら)
図のように、線間電圧200Vの対称三相交流電源に、三相負荷として誘導性リアクタンスX=9Ωの3個のコイルとR[Ω]、20Ω、20Ω、60Ωの4個の抵抗を接続した回路がある。端子a、b、cから流入する線電流の大きさは等しいものとする。この回路について、次の問に答えよ。
線電流の大きさが7.7A、三相負荷の無効電力が1.6kvarであるとき、三相負荷の力率の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
線電流の大きさが7.7A、三相負荷の無効電力が1.6kvarであるとき、三相負荷の力率の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 0.5
- 0.6
- 0.7
- 0.8
- 1
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
不平衡負荷に接続された三相交流回路における力率を求める計算問題です。
計算に必要な値と量記号は、以下の通りです。
線間電圧:VL = 200 [V]
線電流:IL = 7.7 [A]
三相負荷の無効電力:Q = 1.6 [kvar]
力率:cosθ
◆三相の無効電力を求める公式からsinθを求めます。
Q = √3VLILsinθより
sinθ = Q/√3VLIL
= 1600/(√3 × 200 × 7.7)
= 0.599…
≒ 0.6
◆sinとcosの関係からcosθを求めます。
sin2θ + cos2θ = 1 より
cosθ = √(1 − sin2θ)
= √(1 − 0.62)
= 0.8
したがって、力率cosθ は 0.8 となります。
参考になった数7
この解説の修正を提案する
02
まず、この回路のΔ結線をY結線に変換します。
Y結線内のa側の抵抗は、
(20×20)/(20×20×60) = 4[Ω]
b、c側の抵抗は、
(20×60)/(20×20×60) = 12[Ω]
となります。
変換後の抵抗値が全て分かったので、
次に各相のインピーダンスを複素数で表すと、
a側が、R+4+j9[Ω]
b、c側が、12+j9[Ω]
となります。
三相交流回路には線電流が均等に流れているので、
a側のインピーダンスも他と同等でなければなりません。
したがって、R = 8[Ω]であることが分かります。
一線あたりのインピーダンスZを大きさで表すと、
Z = √(122+92) = 15[Ω]
です。
三相負荷の力率cosθは、
cosθ = (一線あたりの抵抗分)/(一線あたりのインピーダンスZ)
= 12/15 = 0.8
です。
こちらが正しいです。
参考になった数3
この解説の修正を提案する
03
理論 R4上 問15a
平衡三相回路の問題です。
何故平衡なのかと言うと対称三相交流電源を繋いで線電流の大きさが等しいからです。
皮相電力Sを求めます
V:線間電圧,I:線電流
S = √3VI
=√3×200×7.7
≒2667(VA)
=2.667(kVA)
無効率sinθを求めます。
Q:無効電力
sinθ = Q/S
=1.6/2.667
≒0.6
力率cosθを求めます。
sin2θ+cos2θ=1
cos2θ =1 - sin2θ
cosθ = ±(1 - sin2θ)^1/2
力率にマイナス値はないので
cosθ = (1 - sin2θ)^1/2
= (1 - 0.6^2)^1/2
= 0.8
正答です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問14)へ
令和4年度(2022年)上期問題一覧
次の問題(問15(2))へ