第三種電気主任技術者の過去問 令和4年度(2022年)上期 法規 問10
この過去問の解説 (2件)
電流が9AでOCRが動作する直前、電流は可変抵抗Rのみを流れており、その時の電圧Vは
V = 9R
OCR動作後の電流は3Aで、これがリアクタンスにも流れるので
3 = V/√(R^2+10^2)
Rについて求めると、
R = 3.54 となります。
したがって、VCBが正常に動作することができる最小の抵抗値Rは 5 [Ω] です。
こちらが正解です。
過電流継電器と真空遮断器の連動動作試験に関する計算問題です。
この問題では、VCBが正常に稼動する最小の抵抗値を求めます。
計算に必要な値や、量記号は以下の通りです。
保護継電器試験機からの電流:I = 9 [A] (動作電流選定タップの定格の300%)
トリップコイルのリアクタンス:X = 10 [Ω]
試験電圧:V [V]
可変単巻変圧器の可変抵抗:R [Ω]
◆OCR動作前の回路に9[A]を流した時の試験電圧V[V]を求めます。
OCR動作前の回路にオームの法則を適用して、試験電圧の式を立てます。
V = IR
= 9R [V]
◆OCR動作後の回路に試験電圧V=9R[V]がかかった状態での可変抵抗R[Ω]を求めます。
OCR動作後の回路にオームの法則を適用して、電流I[A]を求める式を立てます。
I = V/Z
= V/√(R2+X2)
= 9R/√(R2+X2)
VCBの最低動作電流が3[A]なので、
9R/√(R2+X2) ≧ 3
となり、この式を変形して可変抵抗R[Ω]を求めます。
9R/3 ≧ √(R2+X2)
3R ≧ √(R2+X2)
3R ≧ √(R2+102)
9R2 ≧ R2+100
9R2 − R2 ≧ 100
8R2 ≧ 100
R2 ≧ 100/8
R ≧ √(100/8)
R ≧ 3.53 [Ω]
従って、選択肢で R ≧ 3.53 かつ最も小さい値は 5[Ω]となりますので、
こちらが正解です。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。