第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)下期
理論 問11

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和4年度(2022年)下期 理論 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、それぞれのダイオードについて述べたものである。

a.可変容量ダイオードは、通信機器の同調回路などに用いられる。このダイオードは、pn接合に( ア )電圧を加えて使用するものである。
b.pn接合に( イ )電圧を加え、その値を大きくしていくと、降伏現象が起きる。この降伏電圧付近では、流れる電流が変化しても接合両端の電圧はほぼ一定に保たれる。定電圧ダイオードは、この性質を利用して所定の定電圧を得るようにつくられたダイオードである。
c.レーザダイオードは光通信や光情報機器の光源として利用され、pn接合に( ウ )電圧を加えて使用するものである。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  • ア:逆方向  イ:順方向  ウ:逆方向
  • ア:順方向  イ:逆方向  ウ:順方向
  • ア:逆方向  イ:逆方向  ウ:逆方向
  • ア:順方向  イ:順方向  ウ:逆方向
  • ア:逆方向  イ:逆方向  ウ:順方向

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この過去問の解説 (2件)

01

各ダイオードに加える電圧の方向に関する穴埋め問題です。

選択肢5. ア:逆方向  イ:逆方向  ウ:順方向

◆可変容量ダイオード

可変容量ダイオードは、空乏層の容量特性を活用したダイオードです。

空乏層は逆方向の電圧を加えた場合にpn接合面に発生します。

この空乏層の厚みは、逆方向電圧に比例して変化します。

◆定電圧ダイオード

ツェナーダイオードとも呼ばれ、降伏電圧付近では電流が変化しても電圧が一定であるという特性を利用したダイオードです。

降伏現象はダイオードに逆方向電圧を加えることで起こります。

◆レーザダイオード

pn接合面に順方向に電圧を加えて、レーザーを発生させます。

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02

電子回路に用いるダイオードに関する問題となります。

各ダイオードの解説は次のようになります。

a.可変容量ダイオードはpn接合に逆方向電圧をかけて空乏層の幅を変化させることで空乏層の接合容量を調整します。ラジオやテレビで、特定の周波数と共振する同調回路などに用います。

 

b.定電圧ダイオード(ツェナーダイオード)はpn接合に逆方向電圧をかけてその値を大きくし降伏現象が起きます。この降伏電圧付近ではどのような電流が流れたとしても、電圧はほぼ一定となります。

 

c.レーザダイオードはp形層、活性層、n形層の3層構造しており、pn接合に順方向電圧をかけると活性層で電子と正孔が再結合し光が発生します。

 

以上より、各選択肢を見ていきましょう。

 

選択肢5. ア:逆方向  イ:逆方向  ウ:順方向

こちらが適切な解答となります。

まとめ

ダイオードは半導体が重要視される昨今、重宝されています。電験においても、頻出している分野ですので種類と特性については確実に覚えて頂ければと思います。

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