第三種電気主任技術者（電験三種） 過去問
令和4年度（2022年）下期
問14 (理論 問14)

標本化定理(サンプリング定理)では、

「標本化周波数が信号に含まれる最高周波数の2倍以上であれば、元の信号を完全に復元できるとされている」

と定義されています。

量子化で数値に置き換える際、

一定の間隔で置かれた値のうち一番近い値にするため誤差が生じます。

量子化によって得られた数値をデジタル信号で使われる符号に変換することを符号化と言い、

一般的には2進数による2値信号が使用されます。

デジタル量は量子化・符号化されているため、

伝送路などの変化による雑音の影響は受けにくくなっています。

誤りです。

デジタルオシロスコープでは、観測する波形（問題文では電圧）のアナログ−デジタル変換はしていますが、

FFT演算（高速フーリエ変換）は行っていません。

FFT演算は、スペクトルアナライザーなど特定の周波数成分を取り出す際に行われます。

解説の冒頭①でも述べているように、標本化周波数は、原信号の最高周波数の2倍以上でなければならないのでこの記述は適切です。

解説の冒頭②より、量子化の際に丸め誤差により雑音が発生します。

すなわち数値にも誤差が生じるのでこの記述は適切です。

解説の冒頭③より、この記述は適切となります。

アナログ信号からディジタル変換されたディジタル量は伝送路の環境変化や伝送路で混入する雑音に強くなります。よってこの記述は適切となります。

ディジタルオシロスコープとは電圧や周波数を波形化し観測する装置となります。アナログ－ディジタル変換してから、その結果を出力しますが、コンピュータでFFT演算は行いません。FFT演算を利用した測定器は騒音計、低周波音圧計等があります。

よってこの記述は不適切です。