第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)下期
電力 問8

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和4年度(2022年)下期 電力 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

架空送電線路の構成要素に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  • アークホーン:がいしの両端に設けられた金属電極をいい、雷サージによるフラッシオーバの際生じるアークを電極間に生じさせ、がいし破損を防止するものである。
  • トーショナルダンパ:着雪防止が目的で電線に取り付ける。風による振動エネルギーで着雪を防止し、ギャロッピングによる線間の短絡事故などを防止するものである。
  • アーマロッド:電線の振動疲労防止やアークスポットによる電線溶断防止のため、クランプ付近の電線に同一材質の金属を巻き付けるものである。
  • 相間スペーサ:強風などによる電線相互の接近及び衝突を防止するため、電線相互の間隔を保持する器具として取り付けるものである。
  • 埋設地線:塔脚の地下に放射状に埋設された接地線、あるいは、いくつかの鉄塔を地下で連結する接地線をいい、鉄塔の塔脚接地抵抗を小さくし、逆フラッシオーバを抑止する目的等のため取り付けるものである。

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この過去問の解説 (1件)

01

架空送電線路の構成要素の説明に関する問題です。

選択肢1. アークホーン:がいしの両端に設けられた金属電極をいい、雷サージによるフラッシオーバの際生じるアークを電極間に生じさせ、がいし破損を防止するものである。

がいしの両端の架線金具に取り付ける角状もしくはリング状の金具です。

雷による異常電圧などで、フラッシュオーバーした際に生じるアークを電極間に生じさせ、がいしや電線路の破損を防止します。

選択肢2. トーショナルダンパ:着雪防止が目的で電線に取り付ける。風による振動エネルギーで着雪を防止し、ギャロッピングによる線間の短絡事故などを防止するものである。

送電線が風を受けたときに起こる上下の振動を抑えるためのおもりです。

鋼線の両端にナス形の重りを互いに反対方向に取り付け、電線の上下振動を減衰しやすい捻り振動に変えて、振動エネルギーを吸収します。

着雪などの雪や氷に対する対策装置には、難着雪リングルーズスペーサなどがあります。

選択肢3. アーマロッド:電線の振動疲労防止やアークスポットによる電線溶断防止のため、クランプ付近の電線に同一材質の金属を巻き付けるものである。

振動による素線切れなどを防ぐために巻き付けられる補強線で、電線の振動による応力軽減し、電線の損傷・断線を防止します。

材質は、電線と同じです。

選択肢4. 相間スペーサ:強風などによる電線相互の接近及び衝突を防止するため、電線相互の間隔を保持する器具として取り付けるものである。

強風などで電線同士が接触することなどを防止するために取り付けられます。

選択肢5. 埋設地線:塔脚の地下に放射状に埋設された接地線、あるいは、いくつかの鉄塔を地下で連結する接地線をいい、鉄塔の塔脚接地抵抗を小さくし、逆フラッシオーバを抑止する目的等のため取り付けるものである。

鉄塔と大地の接地抵抗を小さくし、逆フラッシュオーバーを防止します。

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