第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)下期
電力 問10
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和4年度(2022年)下期 電力 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
地中送配電線の主な布設方式である直接埋設式、管路式及び暗きょ式について、各方式の特徴に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 直接埋設式は、他の方式と比較して工事費が少なく、工事期間が短い。
- 管路式は、直接埋設式と比較してケーブル外傷事故の危険性が少なく、ケーブルの増設や撤去に便利である。
- 管路式は、他の方式と比較して熱放散が良く、ケーブル条数が増加しても送電容量の制限を受けにくい。
- 暗きょ式は、他の方式と比較して工事費が多大であり、工事期間が長い。
- 暗きょ式は、他の方式と比較してケーブルの保守点検作業が容易であり、多条数の布設に適している。
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この過去問の解説 (2件)
01
地中送配電線の主な布設方式は3つあり、特徴はそれぞれ以下のようになります。
①直接埋設方式
・コンクリートトラフなどの防護物を直接地中に埋設し、そのトラフ内にケーブルを布設する方式です。
②管路式
・地中に埋設した電線管内にケーブルを引き入れて布設する方式です。マンホールを経由する事ができ、そのマンホール内ではケーブルの接続作業も可能となります。
③暗きょ式
・地中に暗きょや電線共同溝を設置し、その施設内にケーブルを引き入れる布設方式です。ケーブル条数が多い引出口に利用され、電力ケーブルだけでなく、通信(弱電)ケーブルとの共用も可能です。
以上を踏まえた上で、各選択肢を見ていきます
直接埋設式は冒頭でも述べているように地中に埋設したトラフ内に直接ケーブルを布設するため、管路式、暗きょ式と比べて工事費が少なく、工事期間が短いのが特徴です。なのでこの記述は正しいです。
管路式は解説の冒頭でも述べているように地中に埋設した電線管内にケーブルを布設する為、直接埋設式と比較してケーブル外傷事故の危険性が少ないです。また引出口や中継用のマンホールを設置するため、ケーブルの増設や撤去に便利です。なのでこの記述は正しいです。
管路式は電線管内にケーブルを布設する為、熱放散は良くありません。電線管にケーブルを収容する際、電線管内の占積率を原則32%以下としなければなりません。仮に同一の電線管にケーブル条数が増加してしまうと占積率が上昇し放射性能が悪化してしまいます。許容電流の最大値も減少してしまう為、送電容量に影響があります。
なのでこの記述は誤りです。
暗きょ式は洞道(とうどう)と呼ばれるコンクリート製の管路トンネルを地中に埋設する方式となっている為、大規模な工事となります。電力ケーブルだけではなく、通信ケーブル・ガス管なども共用ができるので、比較的大きな作りとなり費用も工事期間も要します。なのでこの記述は正しいです。
暗きょ式の洞道(とうどう)は保守点検作業用に人が立ち入られる管径となっている為、熱放散が良くケーブルの撤去や増設作業も容易に行うことができ、多条数の布設に適しております。
なのでこの記述は正しいです。
地中送配電に関する問題は電力科目では毎回1問は出題されております。その中でも地中埋設管路に関する問題は、頻繁に出題されていて、類似問題が多くある印象があります。
3つの埋設方式の特徴を掴んでいれば、解ける問題が多いので暗記できるまで繰り返しの学習をお薦め致します。
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02
地中送配電線の各布設方式の特徴に関する問題です。
直接埋設式の長所と短所は以下の通りです。
[長所]
・工事が簡単
・工期が短い
・工事費が少ない
[短所]
・作業を行うために掘り返す
・事故復旧に時間が掛かる
管路式の長所と短所は以下の通りです。
[長所]
・保守点検が直接埋設式に比べて容易
・増設工事が比較的容易
・外傷を受けにくい
[短所]
・直接埋設式に比べて工事費が高い
・放熱性が悪い
・許容電流が小さい
誤りです。
管路式は、放熱性が悪く、許容電流が小さいという短所があります。
ケーブル乗数が増加すると放熱性が更に悪くなるので、
送電容量の制限を受けることになります。
暗きょ式の長所と短所は以下の通りです。
[長所]
・保守点検が容易
・事が容易
・放熱性が良い
・ガス管や通信線、水道管を布設可能(共同溝)
[短所]
・建設費が高い
・工期が長い
暗きょ式の長所と短所は以下の通りです。
[長所]
・保守点検が容易
・工事が容易
・熱性が良い
・ガス管や通信線、水道管を布設可能(共同溝)
[短所]
・設費が高い
・工期が長い
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