電機子巻線法とは起電力を効率よく発生させるために大量のコイルを巻き相互につなげる方法です。直流機では重ね巻、波巻といった方法がありますが、今回の問題では交流機における電機子巻線法となっています。それぞれの選択肢を解説していきます。
(ア)‥分布巻
・電機子鉄心にはスロットという溝があり、そこにコイルを収納します。その巻線が電機子巻線になります。分布巻の各極各相のスロット数は2であるため、選択肢(ア)は分布巻と言えます。
(イ)‥2以上
・上記(ア)より分布巻のスロット数は2であるため、選択肢(イ)は2以上になります。
(ウ)‥短節巻
・コイルピッチと磁極ピッチが等しいと全節巻になりますが、磁極ピッチよりコイルピッチが短いと短節巻になります。
(エ)‥誘導起電力
・短節巻を採用すると誘導起電力は全節巻より低くなります。
(オ)‥電圧波形
・上記(エ)より短節巻は誘導起電力は低くなりますが、電圧波形は正弦波に近づくことができ、改善できます。
選択肢1. ア:分布巻 イ:2以上 ウ:短節巻 エ:誘導起電力 オ:電圧波形
選択肢2. ア:分散巻 イ:2未満 ウ:全節巻 エ:励磁電流 オ:力率
選択肢3. ア:分布巻 イ:2未満 ウ:短節巻 エ:励磁電流 オ:力率
選択肢4. ア:分布巻 イ:2未満 ウ:短節巻 エ:励磁電流 オ:電圧波形
選択肢5. ア:分散巻 イ:2以上 ウ:全節巻 エ:誘導起電力 オ:力率
まとめ
こちらの問題も交流電動機に関するかなり掘り下げた内容の問題となっております。やはり、電気自動車の普及に伴い今後も関連する内容が出題される傾向が高いと思います。無視はできないので仕組みや関連するワードは押さえておきましょう。