第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和5年度(2023年)下期
問7 (理論 問7)
問題文
図のように、抵抗、切換スイッチS及び電流計を接続した回路がある。この回路に直流電圧100Vを加えた状態で、図のようにスイッチSを開いたとき電流計の指示値は2.0Aであった。また、スイッチSを①側に閉じたとき電流計の指示値は2.5A、スイッチSを②側に閉じたとき電流計の指示値は5.0Aであった。このとき、抵抗rの値[Ω]として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、電流計の内部抵抗は無視できるものとし、測定誤差はないものとする。
ただし、電流計の内部抵抗は無視できるものとし、測定誤差はないものとする。

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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)下期 問7(理論 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
図のように、抵抗、切換スイッチS及び電流計を接続した回路がある。この回路に直流電圧100Vを加えた状態で、図のようにスイッチSを開いたとき電流計の指示値は2.0Aであった。また、スイッチSを①側に閉じたとき電流計の指示値は2.5A、スイッチSを②側に閉じたとき電流計の指示値は5.0Aであった。このとき、抵抗rの値[Ω]として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、電流計の内部抵抗は無視できるものとし、測定誤差はないものとする。
ただし、電流計の内部抵抗は無視できるものとし、測定誤差はないものとする。

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この過去問の解説 (2件)
01
直並列回路に関する問題です。
オームの法則を利用して、条件を合わせた形で方程式を作れるかがポイントとなります。
まずはスイッチSを開いたときの合成抵抗を求めます。
スイッチSが開いたままだと、電流の流れは抵抗R1、R2の直列回路となります。この時の電流計の指示値は2.0Aであるので抵抗はオームの法則により次のようになります。
・R=V/I=100/2.0=50[Ω]
よって、以下のような方程式を立てる事が出来ます。
・R=R1+R2=50[Ω]‥①
次にスイッチSを②側に閉じたときを考えていきます。
この時電流の流れは抵抗R1を流れるのみの回路となり、電流計の指示値は5.0Aであるので抵抗R1は次のようになります。
・R1=100/5.0=20[Ω]‥②
上記②式の数値を①式に代入して抵抗R2を求めます。
・R2=50-20=30[Ω]‥③
最後にスイッチSを①側に閉じたときの電流の流れは抵抗R2と抵抗rが並列接続となり、電流は分流される形となります。
この回路の電流計の指示値は2.5Aなので、合成抵抗は次のようになります。
・R=100/2.5=40[Ω]‥④
よって、以下のような方程式が立てられます。
・R=R1+(R2×r)/(R2+r)‥⑤
⑤式に各数値を代入してrの値を求めていきます。
・40=20+(30×r)/(30+r)
・40-20=30r/(30+r)
・20(30+r)=30r
・30r-20r=600
・10r=600
・r=600/10=60[Ω]
以上のようになります。
こちらが適切な解答となります。
直流回路の入門編のような問題だと思いますので繰り返しの学習で理解を深めてください。
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02
この問題を解くポイントは、「キルヒホッフの法則を用いて電流を計算し、オームの法則を使って抵抗の値を求めること」です。
それでは問題を見ていきましょう。
1.スイッチSを開いた場合を考えます。
スイッチSを開いた場合、回路の右側に電流は流れないため、左側の回路だけを考えます。
キルヒホッフの第二法則(電圧の和は0)を適用します。
2.0×(R1+R2)=100
電流が 2.0A、電源電圧が 100V であるため、
式を整理すると、R1+R2=50[Ω]…(1)となります。
2.スイッチSを②側に閉じた場合を考えます。
スイッチSを②側に閉じた場合、右側には抵抗がなく、すべての電流が流れます。このときの回路電流は5.0Aと与えられています。
この回路にもキルヒホッフの第二法則を適用します。
5.0×R1=100 式を整理すると、
R1=20[Ω]…(2)となります。
3.(1)式と(2)式を利用して、R2を計算します。
R2=50−20=30[Ω]
4.スイッチSを①側に閉じた場合を考えます。
スイッチSを①側に閉じた場合、回路全体の電流は2.5Aと与えられています。
このとき、スイッチで分岐した電流をそれぞれI1とI2とし、オームの法則とキルヒホッフの法則を適用して抵抗 r を求めます。
・R1の電圧を求めます。
V1=2.5×R1=2.5×20=50[V]…(4)
・R2の電圧を求めます。
V2=100−V1=100−50=50[V]…(5)
・R2に流れる電流を計算します。
I2=V2÷R2=50÷30=1.667[A]…(6)
ここから、抵抗 r の電流を求めます。
Ir=2.5−1.667=0.833[A]
最後に、抵抗rの値をオームの法則から計算します。
r=V2÷Ir=50÷0.833≒60[Ω]
抵抗rの値は60Ωです。
一言知識
キルヒホッフの法則は、回路設計や解析で基本となる法則です。
特に分岐回路では、電流と電圧の関係を整理する上で非常に役立ちます。
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