第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)上期
問47 (機械 問5)
問題文
回転界磁形同期電動機が停止している状態で、固定子巻線に対称三相交流電圧を印加すると回転磁界が生じる。しかし、励磁された回転子磁極が受けるトルクは、同じ大きさで向きが交互に変わるので、その平均トルクは零になり電動機は起動しない。これを改善するために、回転子の磁極面に( ア )を施す。これは、( イ )と同じ起動原理を利用したもので、誘導トルクによって電動機を起動させる。
起動時には、回転磁束によって誘導される高電圧によって絶縁が破壊するおそれがあるので、( ウ )を抵抗で短絡して起動する。回転子の回転速度が同期速度に近づくと、この短絡を切り放し( エ )で励磁すると、回転子は同期速度に引き込まれる。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次のうちから一つ選べ。
起動時には、回転磁束によって誘導される高電圧によって絶縁が破壊するおそれがあるので、( ウ )を抵抗で短絡して起動する。回転子の回転速度が同期速度に近づくと、この短絡を切り放し( エ )で励磁すると、回転子は同期速度に引き込まれる。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次のうちから一つ選べ。
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和6年度(2024年)上期 問47(機械 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
回転界磁形同期電動機が停止している状態で、固定子巻線に対称三相交流電圧を印加すると回転磁界が生じる。しかし、励磁された回転子磁極が受けるトルクは、同じ大きさで向きが交互に変わるので、その平均トルクは零になり電動機は起動しない。これを改善するために、回転子の磁極面に( ア )を施す。これは、( イ )と同じ起動原理を利用したもので、誘導トルクによって電動機を起動させる。
起動時には、回転磁束によって誘導される高電圧によって絶縁が破壊するおそれがあるので、( ウ )を抵抗で短絡して起動する。回転子の回転速度が同期速度に近づくと、この短絡を切り放し( エ )で励磁すると、回転子は同期速度に引き込まれる。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次のうちから一つ選べ。
起動時には、回転磁束によって誘導される高電圧によって絶縁が破壊するおそれがあるので、( ウ )を抵抗で短絡して起動する。回転子の回転速度が同期速度に近づくと、この短絡を切り放し( エ )で励磁すると、回転子は同期速度に引き込まれる。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次のうちから一つ選べ。
- ア:補償巻線 イ:巻線形誘導電動機 ウ:界磁巻線 エ:交流
- ア:制動巻線 イ:かご形誘導電動機 ウ:界磁巻線 エ:直流
- ア:制動巻線 イ:巻線形誘導電動機 ウ:界磁巻線 エ:交流
- ア:制動巻線 イ:かご形誘導電動機 ウ:固定子巻線 エ:直流
- ア:補償巻線 イ:かご形誘導電動機 ウ:固定子巻線 エ:直流
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この過去問の解説 (2件)
01
同期電動機の自己始動法に関する穴埋め問題です。
(ア)制動巻線
回転子の磁極面に施した制動巻線を利用して始動する方式を自己始動法といいます。
(イ)かご形誘導電動機
制動巻線はかご形誘導電動機と同じ構造をしているため、起動原理はかご形誘導電動機と同じです。
(ウ)界磁巻線
始動時は、回転磁束により界磁巻線に高電圧が発生し、絶縁破壊を起こす可能性があります。
絶縁破壊を防ぐためには、適当な抵抗を介して界磁巻線を短絡しておくという方法が取られます。
(エ)直流
同期速度に近づいたら、界磁電流に直流励磁を与えて、回転子を同期速度に引き込みます。
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02
同期電動機に関する問題で各空白箇所の正しい組み合わせを選択する問題です。
同期電動機とは三相交流が供給された固定子(電機子)巻線が作る回転磁界中に界磁巻線(電磁石)を置いた時に発生する電磁力を利用して回転させるもので、その時の回転速度は固定子(電機子)巻線が作る回転磁界に同期した速度であるため同期電動機と呼ばれています。
各空白箇所は次のようになります。
( ア )‥制動巻線、( イ )‥かご形誘導電動機
・同期電動機は同期速度で回転している時のみ、安定したトルクを発します。なので同期電動機始動立ち上げ時には工夫が必要となります。その対策の一つとして自己始動法というものがあり、この自己始動法は回転子の磁極面に制動巻線を施すことでかご形誘導電動機と同じ起動原理を利用して始動させます。
・かご形誘導電動機の構造は変圧器と似ており、二次側に低インピーダンス負荷を接続した形となるので、始動立上時のインピーダンスはほぼリアクタンス成分のみとなってしまい、大きな突入電流が流れていまいます。その対策としてY-Δ始動法や始動補償器法などがあります。巻線形誘導電動機はスリップリングを通じて外部に抵抗を接続して始動させますが、同期電動機には適用できません。
( ウ )‥界磁巻線、( エ )‥直流
・回転界磁形同期電動機は回転子が直流で励磁された界磁巻線による電磁石であることから、界磁巻線を抵抗で短絡して起動します。起動後、回転速度が同期速度付近に近づいたら短絡した抵抗を切り離し直流で励磁すると、回転子は同期速度に引き込まれます。
こちらが適切な解答となります。
同期電動機の始動法としては他に、直流電動機や誘導電動機を機械的に結合した始動電動機法やインバータを使用して周波数を調節して始動せる低周波指導法などがあります。
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