第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)上期
問48 (機械 問6)

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和6年度(2024年)上期 問48(機械 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

線間電圧Vが360V、電機子電流 I が20A、力率cosθが1.0で運転されている三相同期電動機がある。この電動機の電機子巻線はY結線、一相の同期リアクタンスxSは6Ωである。巻線抵抗の電圧降下は無視するものとし、この運転状態における一相の誘導起電力E[V]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (2件)

01

三相同期電動機の誘導起電力に関する計算問題です。

選択肢3. 240

問題文で与えられた状況をベクトル図にすると、1相分のベクトル図は下図のようになります。

 

 

電圧については、電機子巻線がY結線と明記されているので相電圧を√3で割って線間電圧にしています。

また、リアクタンス分のベクトルが電圧のベクトルの方を向いているのは電圧降下を意味しています。

 

このベクトル図から分かるように、誘導起電力は三平方の定理を使って求めることができます。

したがって、

 

E=√{V2+(xsI)2}

=√{(360/√3)2+(6✕20)2}

=√(43200+14400)

=240[V]

 

となります。

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02

三相同期電動機の一相分の誘導起電力を求める問題です。

まずは三相同期電動機の等価回路の例を以下に記します。

問題文で与えられている条件を上記等価回路に当てはめると次のようになります。

・端子間電圧(線間電圧)=360[V]

・電機子電流I=20[A]

・一相の同期リアクタンスjxS=6[Ω]

・内部誘導起電力E=?[V]

※巻線抵抗は影響が小さいので無視することができます。

まずはベクトル図を描くと下記のような関係性となります。

 

以上より線間電圧Vと電圧降下jXslのベクトル和が誘導起電力Eとなるので式に表すと次のようになります。

※力率cosθ=1.0なので線間電圧Vと電機子電流Iは同相となります。

・E[V]=√V2+(jXsl)2‥①

上記①式に与えらえている数値を代入しますが、ここで注意なのが端子間電圧Vは線間電圧となっていますが、求めるのは1相分の誘導起電力となるので線間電圧はV/√3となります。

・E[V]=√(360/√3)2+(20×6)2240[V]

以上となります。

 

選択肢3. 240

こちらが適切な解答となります。

まとめ

内部誘導起電力と端子電圧の位相差を負荷角と言い、δ(デルタ)で表します。

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