第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)上期
問57 (機械 問15(a))
問題文
ただし、電動機の二次抵抗値が一定のとき、滑りとトルクは比例関係にあるものとする。
この電動機を定格負荷の80%のトルクで運転する場合、二次巻線が短絡してあるときの滑りの値として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和6年度(2024年)上期 問57(機械 問15(a)) (訂正依頼・報告はこちら)
ただし、電動機の二次抵抗値が一定のとき、滑りとトルクは比例関係にあるものとする。
この電動機を定格負荷の80%のトルクで運転する場合、二次巻線が短絡してあるときの滑りの値として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
- 0.015
- 0.02
- 0.025
- 0.03
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、三相誘導電動機の滑り(s)を求めるものです。
問題文の整理をします。
与えられた条件:
定格周波数:f=60Hz
極数:p=6
回転速度:n=1170 min−1
定格負荷時のトルク:T定格
80%のトルクで運転する場合の滑りを求めます。
1. 同期速度を求めます。
同期速度 Ns は次の式で求められます。
Ns=120・f/p
Ns=120・60/6=1200min-1
2. 滑りの定義を確認します。
滑り s は、次の式で定義されます。
s=Ns-n/Ns
s定格=1200-1170/1200=30/1200=0.025
3. トルクと滑りの関係を確認します。
滑りとトルクは比例関係にあるため、トルクが80%になると滑りも80%になります。
s=s定格・0.8
s=0.025・0.8=0.02
よって、正しいのは「0.02」です。
この選択肢は誤りです。
この選択肢は正しいです。
この選択肢は誤りです。
この選択肢は誤りです。
この選択肢は誤りです。
同期速度は、周波数と極数から計算します。
滑りは、同期速度と実際の回転速度の差を同期速度で割ることで求めます。
滑りとトルクが比例関係にある場合、トルクが変化すると滑りも同じ割合で変化します。
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02
この問題は、誘導電動機の滑りを求めるものです。
まず同期速度を求めます。
同期速度Nsは、定格周波数fと極数pを用いて次の式で表されます。
Ns=120f/p
これにf=60[Hz]、p=6を代入して、
Ns=120 x 60/6=1200[min-1]
次に定格負荷運転時の滑りsrを求めます。
定格負荷運転時の滑りsrは、同期速度Nsと実際の電動機の回転速度Nを用いて次の式で表されます。
sr=(NsーN)/Ns
これにNs=1200[min-1]、N=1170min−1を代入して、
sr=(1200ー1170)/1200=0.025
滑りとトルクは比例関係にあるので、実際の電動機のトルクと滑りをTとs、定格負荷時のトルクと滑りをTrとsrとすると、
s/sr=T/Tr
sr=0.025、問題文よりT=0.8 x Trであるから、
s/0.025=0.8Tr/Tr
よって、
s=0.8Tr/Tr x 0.025=0.02
次の関係式を覚えておきましょう。
誘導電動機の同期速度:Ns=120f/p (fは周波数、pは極数)
滑り:s=(NsーN)/Ns (Nsは同期速度、Nは実際の回転速度)
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