第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)下期
問5 (理論 問5)
問題文
R1=20Ω、R2=30Ωの抵抗、インダクタンスL
1=20mH、L
2=40mHのコイル及び静電容量C
1=400μF、C
2=600μFのコンデンサからなる図のような直並列回路がある。直流電圧E=100Vを加えたとき、定常状態においてL
1、L
2、C
1及びC
2に蓄えられるエネルギーの総和の値[J]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和6年度(2024年)下期 問5(理論 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
R1=20Ω、R2=30Ωの抵抗、インダクタンスL1=20mH、L2=40mHのコイル及び静電容量C1=400μF、C2=600μFのコンデンサからなる図のような直並列回路がある。直流電圧E=100Vを加えたとき、定常状態においてL1、L2、C1及びC2に蓄えられるエネルギーの総和の値[J]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (3件)
01
コイル、コンデンサに蓄えられるエネルギーの総和を求める計算問題です。
定常状態では、コイルは短絡、コンデンサは開放として考えることができます。
この条件の下で、コイルとコンデンサに蓄えられるエネルギーも求めていきます。
◆L1とL2に流れる電流Iを求めます
定常状態では、コイルは短絡とみなすことができるので、
I=E/(R1+R2)
=100/(20+30)
=2[A]
◆C1に加わる電圧V1、C2に加わる電圧V2を求めます
定常状態では、コンデンサは開放とみなすことができるので、
V1=R1I
=20✕2
=40[V]
V2=R2I
=30✕2
=60[V]
◆蓄えられるエネルギーの総和を求めます
コイルに蓄えられるエネルギー:W=(1/2)LI2
コンデンサに蓄えられるエネルギー:W=(1/2)CV2
上記の式に各値を代入すると、
W=(1/2)L1I2+(1/2)L2I2+(1/2)C1V12+(1/2)C2V22
=(1/2)✕20✕10-3✕22+(1/2)✕40✕10-3✕22+(1/2)✕400✕10-6✕402+(1/2)✕600✕10-6✕602
=0.04+0.08+0.32+1.08
=1.52[J]
となります。
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02
直並列回路において、それぞれのコイル、コンデンサに蓄えられるエネルギーの総和を求める問題です。
直流回路の定常状態では、
コイルは短絡、コンデンサは開放しているものとして考えることができます。
すると、この回路は、電源E=100Vと抵抗R1=20Ω、抵抗R2=30Ωの直列回路と見なすことができます。
よって、電流Iは、
I=E/(R1+R2)=100/50=2[A]
となります。
以上より、各インダクタンス、コンデンサのエネルギーの総和Wは、
W=1/2(L1I2)+1/2(L2I2)+1/2(C1VC12)+1/2(C2VC22)=1.52[J]
と求めることができます。
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03
定常状態においての抵抗、コイル、コンデンサに蓄えられたエネルギーを求める問題です。
定常状態とは、電源に印加して電流値が十分に時間が経って、過渡現象を経て、一定になった状態のことです。
電源投入時の電流は、インダクタンスLを開放していると考え、十分に時間が経った後は短絡していると考えます。
その時の電流値はI₌E/(R1+R2)₌100/(20+30)₌2Aとなります。
この電流値からV1、V2を求めます。
V1₌20×2₌40V、V2₌30×2₌60Vとなります。
コイルに蓄えられたエネルギーは、W1₌1/2L1I2₌1/2×20×10-3×22₌4×10-2、W2₌1/2×40×10-3×22₌8×10-2であって、これらの和で0.12となり、
コンデンサに蓄えられたエネルギーは、W1₌1/2CV2₌1/2×400×10-6×402₌0.32、W2₌1/2×600×10-6×602₌1.08であって、これらの和で1.4となります。
よって、求めるエネルギーはこれらの総和となり、1.52となります。
誤:求めた値と異なります。
誤:求めた値と異なります。
誤:求めた値と異なります。
誤:求めた値と異なります。
正:求めた値と合致するため、これが正解となります。
エネルギーの総和を求める問題のためにそれぞれの値を求めてからそれらの和が求める値になります。
それぞれの値の求め方を間違えると、正解が求められ求められません。
一つ一つ丁寧に、冷静に対処できるようにしていきましょう。
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