第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)下期
問9 (理論 問9)
問題文
では、このRC回路に、周波数60Hzの交流電圧100Vの電源を接続したとき、RC回路に流れる電流の値[A]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和6年度(2024年)下期 問9(理論 問9) (訂正依頼・報告はこちら)
では、このRC回路に、周波数60Hzの交流電圧100Vの電源を接続したとき、RC回路に流れる電流の値[A]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (3件)
01
周波数が変化した時、RC回路に流れる電流値を求める計算問題です。
◆50[Hz]の時のインピーダンスを求めます
Z50=E/I
=100/20
=5[Ω]
◆50[Hz]の時のリアクタンスXc50を求めます
Xc50=√(Z2-R2)
=√(52-42)
=3[Ω]
◆周波数が変化した時のリアクタンスの変化量を求めます
Xc50:Xc60=1/2π✕50✕C:1/2π✕60✕C
Xc50:Xc60=1/50:1/60
Xc60=(50/60)Xc50
◆60[Hz]の時のリアクタンスXc60を求めます
Xc60=(50/60)Xc50
=(50/60)✕3
=2.5[Ω]
◆60[Hz]の時のインピーダンスZ60を求めます
Z60=√(R2+Xc602)
=√(42+2.52)
≒4.71[Ω]
◆60[Hz]の時の電流I'を求めます
I'=E/Z60
=100/4.71
≒21.2[A]
ここでは、周波数が変化した時のリアクタンスの変化量から60[Hz]の時のリアクタンスを求めていますが、コンデンサの容量Cを求める方法もあります。
コンデンサの容量Cを求めた場合は、Xc50=1/2πfCをCについて整理し、
C=1/2πfXc50
=1/2π✕50✕3
≒1.06✕10-3[F]
となり、60[Hz]の時のリアクタンスXc60は
Xc60=1/2πfC
=1/2π✕60✕1.06✕10-3
≒2.5[Ω]
となります。
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02
RC回路に流れる電流の値を求める問題です。
直列RC回路のインピーダンスZは、
|Z|=√(R2+XC2)
XC=1/ωC=1/2πfC
と表すことができます。
周波数50Hzの交流電圧100Vの電源を接続したところ、20Aの電流が流れたという記述より、
|Z50|=100/20=5[Ω]
と求めることができます。
よって、
XC,50=√(|Z|2-R2)=√(52-42)=3[Ω]
XC,50=1/ω50C=3より、
C=1/3πω50=1/300π[F]
となります。
ここで、周波数を60[Hz]にすると、
XC,60=1/(2π×60×(1/300π))=2.5[Ω]
となるので、
|Z60|=√(R2+XC,602)=4.72[Ω]
I60=V/|Z60|=21.2[A]
と求めることができます。
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03
RC回路の周波数によっての電流値の違いを見る問題です
100/20=5→√52-42=3
コンデンサのリアクタンスは周波数の比と50Hz の時のリアクタンスで0.8333×3≒2.5
60Hzの時のインピーダンスは√42+2.52=4.71
100/4.71₌21.2となります。
誤:計算結果と異なりますので不正解です。
誤:計算結果と異なりますので不正解です。
正:計算結果と合致しますのでこれが正解となります。
誤:計算結果と異なりますので不正解です。
誤:計算結果と異なりますので不正解です。
回路にある電流値を求める問題でしたが、周波数が異なるだけで複雑さが増します。
よって最近ではあまり気にされていない東日本と西日本の周波数の差も無視できるものではないことが分かります。
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