第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)下期
問14 (理論 問14)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和6年度(2024年)下期 問14(理論 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

固有の名称をもつSI組立単位の記号と、これと同じ内容を表す他の表し方の組合せとして、誤っているものを次のうちから一つ選べ。
  • SI組立単位の記号:F  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:C/V
  • SI組立単位の記号:Wb  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:V/s
  • SI組立単位の記号:S  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:A/V
  • SI組立単位の記号:T  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:Wb/m2
  • SI組立単位の記号:W  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:J/s

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この過去問の解説 (3件)

01

SI単位と組立て単位の組み合わせで誤っているものを選択する問題です。

選択肢1. SI組立単位の記号:F  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:C/V

Q=CVより

 

C[F]=Q[C]/V[V]

 

となります。

選択肢2. SI組立単位の記号:Wb  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:V/s

ファラデーの電磁誘導の法則e=-ΔΦ/Δtから

 

ΔΦ[Wb]=-e[V]✕Δt[s]

 

となります。

したがって、この選択肢の記述が誤りとなります。

選択肢3. SI組立単位の記号:S  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:A/V

ジーメンス[S]は、コンダクタンスを表す単位です。

コンダクタンスは抵抗の逆数で、併せてオーム法則を用いると、

 

G[Ω-1]=I[A]/V[V]

 

となります。

選択肢4. SI組立単位の記号:T  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:Wb/m2

テスラ[T]は、単位面積当たりの磁束の本数を表す単位です。

したがって、[Wb/m2]となります。

選択肢5. SI組立単位の記号:W  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:J/s

ワット[W]は、単位時間当たりの仕事量を表す単位です。

したがって、[J/s]となります。

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02

SI単位の組立単位に関する問題です。

組立単位では分からなくても、分解することにより分かりやすくなります。

そのために、組み立てと分解をそれぞれお互いにできるようにしていきましょう。

選択肢1. SI組立単位の記号:F  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:C/V

誤:Fはコンデンサに電荷を蓄える能力である静電容量の単位です。

静電容量C〔F〕のコンデンサに電圧V〔V〕を加えるとQ〔C〕の電荷がコンデンサの蓄えられます。

この原理からC₌Q/Vとなるので組立単位として正しいです。

 

選択肢2. SI組立単位の記号:Wb  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:V/s

正:Wbは磁極の強さを表す単位です。

A/mで表します。

選択肢3. SI組立単位の記号:S  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:A/V

誤:Sは電気伝導率の単位ですので、Ωの逆数になる為、A/Vで正しいです。

選択肢4. SI組立単位の記号:T  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:Wb/m2

誤:Tは磁束密度の単位です。

単位面積当たりの磁界の強さになる為にWb/mとなります。

選択肢5. SI組立単位の記号:W  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:J/s

誤:Wは仕事の単位です。

単位時間当たりの熱量がそれに当たります。

まとめ

普段何気なく使用している単位ですが、いざ仕組みや原理について聞かれると躊躇してしまいます。

試験勉強期間中はこの単位はこのようなことを表しているのだなと考えるようにしていきましょう。

参考になった数1

03

SI組立単位の記号についての記述となります。

選択肢1. SI組立単位の記号:F  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:C/V

Fは静電容量の単位。電気量Q[C]=静電容量C[F]×電圧V[V]より、

[F]=[C]/[V]

となります。

選択肢2. SI組立単位の記号:Wb  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:V/s

Wbは磁束の単位。自己誘導起電力e[V]=-N(磁束ΔΦ[Wb]/時間Δt[s])より、

[F]=[C]/[V]

となります。

よって、この記述が不正解となります。

選択肢3. SI組立単位の記号:S  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:A/V

Sは電気伝導度の単位。オームの法則より、V[V]=R[Ω]I[A]。

コンダクタンスG[S]=1/R[Ω]より、

G[S]=I[A]/V[V]

[S]=[A]/[V]

となります。

選択肢4. SI組立単位の記号:T  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:Wb/m2

Tは磁束密度の単位。単位面積当たりを通る磁束の本数を表すため、

[Wb/m2]

となります。

選択肢5. SI組立単位の記号:W  SI基本単位及びSI組立単位による他の表し方:J/s

Wは仕事率の単位。仕事率[W]=仕事[J]/時間[s]より、

[W]=[J]/[s]

となります。

参考になった数0