第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)下期
問16 (理論 問15(b))
問題文
図2のように、静電容量C[F]のコンデンサをΔ結線して、その端子a’、b’及びc’をそれぞれ図1の端子a、b及びcに接続した。
その結果、三相交流電源から見た負荷の力率は1になったという。静電容量Cの値[F]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。

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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和6年度(2024年)下期 問16(理論 問15(b)) (訂正依頼・報告はこちら)
図2のように、静電容量C[F]のコンデンサをΔ結線して、その端子a’、b’及びc’をそれぞれ図1の端子a、b及びcに接続した。
その結果、三相交流電源から見た負荷の力率は1になったという。静電容量Cの値[F]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。

- 1.9✕10−6
- 1.7✕10−4
- 2.1✕10−4
- 7.4✕10−4
- 5.9✕10−2
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この過去問の解説 (3件)
01
三相平衡負荷に並列に接続したコンデンサの容量を求める計算問題です。
◆Δ結線のコンデンサをY結線に変換します
Δ-Y変換の公式より、
XCY=XCΔXCΔ/(XCΔ+XCΔ+XCΔ)
=XCΔ2/3XCΔ
=XCΔ/3
となります。
ここでXCを詳しく見ていくと、XC=1/ωCなので代入すると
XCY=XCΔ/3
1/ωCY=(1/ωC)/3
ωCY=3ωC
CY=3C
となります。
◆コンデンサの容量Cを求めます
Δ-Y変換をした1相分の等価回路は下図のようになります。
(前問で得られた値も併せて記載)
問題文にある条件について、整理します。
問題文には力率が1になったとあるので、コイルとコンデンサで発生する無効電力が釣り合ったということになります。
これを式で表すと、
XLI2=V2/XCY
となります。
XCY=1/ω3C=1/2πf3Cを代入し、Cについて整理すると、
XLI2=V2/XCY
XLI2=V2/(1/ω3C)
XLI2=V2ω3C
C=XLI2/V22πf3
=4✕23.12/(200/√3)2✕3✕2π✕50
≒1.7✕10-4[F]
となります。
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02
三相平衡負荷を接続したコンデンサの静電容量求める問題です。
(1)より、相電流(=線電流)I=23.1[A]、リアクタンスXL=4[Ω]なので、
相ごとの無効電力Q1=I2XL=2.13[kvar]
三相の合計はQL=3Q1=6.4[kvar]
となります。
ここで、力率を1にするためには、QLと同量の進み無効電力を供給できればよいです。
コンデンサ1相あたりの無効電力Q1C=V2ωC
三相の合計はQC=3V2ωC
となります。
QC=QLとなればよいので、
C=QL/3V2ω=6.4×103/(3×(200)2×2π×50)=1.7×10-4[F]
と求めることができます。
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03
対称三相交流電源の交流回路の静電容量を求める問題です。
前問から線電流I≒23.1A,インダクタンスが4Ωであることが分かっています。
接続後に電源側から見た負荷の力率が1(100%)になっています。
そこから分かることは無効電力が打ち消されていることです。
無効電力を求めて、それがコンデンサの無効電力と等量になればいいので、
3相分の無効電力QL₌3×23.12×4₌6.4kvar
コンデンサ1組分の無効電力QC₌QLになります。
3相分なので3×QCとなります。
3×V2×2×π×f×Cとなります。
C₌6.4×103/3×2002×2×3.14×50₌1.7×10-4Fとなります。
誤:計算結果と異なります。
正:計算結果と合致します。
誤:計算結果と異なります。
誤:計算結果と異なります。
誤:計算結果と異なります。
前問からの継続した回路の問題でした。
当然前問の答えがあっていないと正解できません。
無効電力を打ち消すように計算することが分かれば、それを計算で導ければ正解になります。
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