第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)下期
問36 (電力 問14)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和6年度(2024年)下期 問36(電力 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

送電線路及び配電線路で導電材料として利用される銅に関する記述として、誤っているものを次のうちから一つ選べ。
  • 銅は、20℃では銀に次いで最も導電率の高い金属である。
  • 導体の導電率は、20℃での標準軟銅の導電率を100%として比較した百分率で表される。
  • 電線やケーブルの導体材料に使用される銅は、一般に電気銅を精製したものが用いられる。
  • 軟銅線は、硬銅線を焼きなますことで製造され、硬銅線と比較して可とう性はよくなり、導電率は低くなる。
  • 一般にCVケーブルの銅導体には軟銅線が用いられ、架空送電線の銅導体には硬銅線が用いられる。

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この過去問の解説 (3件)

01

導電材料としての銅に関する記述で、誤っているものを選択する問題です。

選択肢1. 銅は、20℃では銀に次いで最も導電率の高い金属である。

問題文の通りです。

選択肢2. 導体の導電率は、20℃での標準軟銅の導電率を100%として比較した百分率で表される。

問題文の通りです。

選択肢3. 電線やケーブルの導体材料に使用される銅は、一般に電気銅を精製したものが用いられる。

問題文の通りです。

選択肢4. 軟銅線は、硬銅線を焼きなますことで製造され、硬銅線と比較して可とう性はよくなり、導電率は低くなる。

焼きなますとは、金属を加熱・冷却することです。

焼きなまして金属の組織を変化させることで、金属を軟らかくしたりすることができます。

 

可とう性とは、物体が外力によって、しなやかにたわむ性質(折り曲げても折れにくい性質)を意味しています。

 

軟銅線の導電率を基準とした場合、硬銅線の導電率は軟銅線より若干劣ります。

したがって、この選択肢の記述が誤りとなります。

選択肢5. 一般にCVケーブルの銅導体には軟銅線が用いられ、架空送電線の銅導体には硬銅線が用いられる。

問題文の通りです。

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02

送電線路及び配電線路で導電材料として用いられる銅についての問題です。

 

選択肢1. 銅は、20℃では銀に次いで最も導電率の高い金属である。

誤:銅は、銀に次いで導電率の高い金属です。

ちなみに熱伝導性も高いです。

選択肢2. 導体の導電率は、20℃での標準軟銅の導電率を100%として比較した百分率で表される。

誤:導体の導電率は、20℃での軟銅の導電率を100%とした比率で求められています。

選択肢3. 電線やケーブルの導体材料に使用される銅は、一般に電気銅を精製したものが用いられる。

誤:電線やケーブルの導体材料に用いられている銅は、電気銅(電気分解で生成したもので純度が高いもの)を生成したものです。

選択肢4. 軟銅線は、硬銅線を焼きなますことで製造され、硬銅線と比較して可とう性はよくなり、導電率は低くなる。

正:軟銅線は焼きなましで製造され可とう性が良いことは正しいですが、導電性は硬銅のものよりも良くなります。

選択肢5. 一般にCVケーブルの銅導体には軟銅線が用いられ、架空送電線の銅導体には硬銅線が用いられる。

誤:CVケーブルの銅導体は軟銅線、架空送電線の銅導体には行動線が用いられています。

まとめ

銅の電気的性質を問う問題でした。

送電線には銀を用いたいという説もあるようですが、高価でとても手が出ないみたいです。

銅に次いで導電性が良いアルミニウムが軽いため、実際に用いられているところもあります。

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03

導電材料として使われる銅についての記述です。

選択肢1. 銅は、20℃では銀に次いで最も導電率の高い金属である。

正しい記述です。

選択肢2. 導体の導電率は、20℃での標準軟銅の導電率を100%として比較した百分率で表される。

正しい記述です。

選択肢3. 電線やケーブルの導体材料に使用される銅は、一般に電気銅を精製したものが用いられる。

正しい記述です。

選択肢4. 軟銅線は、硬銅線を焼きなますことで製造され、硬銅線と比較して可とう性はよくなり、導電率は低くなる。

誤った記述です。

軟銅線は、柔軟性を高めたものであり、硬銅線より導電率は高くなります。

硬銅線は架空送電線に使用され、軟銅線は、ケーブル等に使われます。

選択肢5. 一般にCVケーブルの銅導体には軟銅線が用いられ、架空送電線の銅導体には硬銅線が用いられる。

正しい記述です。

まとめ

軟銅線と硬銅線の違いは理解しておきましょう。

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