1級電気工事施工管理技士 過去問
令和元年度(2019年)
問14 (午前 イ 問14)

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年) 問14(午前 イ 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

鉛蓄電池に関する記述として、不適当なものはどれか。
  • 極板の種類には、主としてペースト式とクラッド式がある。
  • 蓄電池の内部抵抗は、残存容量の減少に伴い減少する。
  • 蓄電池から取り出せる容量は、放電電流が大きくなるほど減少する。
  • 定格容量は、規定の条件下で放電終止電圧まで放電したとき、取り出せる電気量である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は【2】です。

内部抵抗は、残存容量が減少すると、増大します。
よって不適当です。

【1】
極板の種類として
・クラッド式
 チューブ状のガラス繊維の中に、極板活物質を
 充填した物で、正極板に使用されます。
・ペースト式
 ペースト状にした活物質を極板に塗り込んだ物で
 正極・負極に使用されます。
主にこの2種類があり、記述は適当です。

【3】
記述の通り、放電電流が大きいほど、
容量(使用できる時間)は短く(減少)なります。
よって適当といえます。

【4】
記述の通り、定格容量とは、既定の条件下で取り出せる電気量のことで、
終始電圧に達するまでの時間と、放電電流を乗じた値です。
よって適当といえます。

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02

鉛蓄電池に関する問題です。

鉛蓄電池は、電解液として希硫酸を使い、正極活物質に二酸化鉛、負極活物質の鉛を使います。電池を放電させると、正極と負極は化学反応で硫酸鉛に変化して、起電力が低下します。

充電すると、起電力は戻り、正極、負極ももとに化学反応で戻ります。

選択肢1. 極板の種類には、主としてペースト式とクラッド式がある。

鉛蓄電池の極板は、鉛か鉛合金製の格子状板に、活物質となるペーストを充填したペースト式極板が多く用いられます。

極板は、他には、ガラス繊維をチューブ状に編み上げ焼き固め、極板活物質の鉛粉を充填した、クラッド式があります。

選択肢2. 蓄電池の内部抵抗は、残存容量の減少に伴い減少する。

×

内部抵抗は、残存する容量によて変化し、100%充電を1とすると、残存量40%で内部抵抗は1.2倍、20%で1.5倍、0%で2倍以上となります。

蓄電池の内部抵抗は、残存容量の減少に伴い、増加することになります。

以上から、「残存容量の減少に伴い減少する」は誤りです。

選択肢3. 蓄電池から取り出せる容量は、放電電流が大きくなるほど減少する。

鉛蓄電池は、放電容量が多くなると、取り出すことができる電気容量が少なくなります。10時間容量を 100 とすると、5時間容量は80%、1時間で50%ほどになります。

選択肢4. 定格容量は、規定の条件下で放電終止電圧まで放電したとき、取り出せる電気量である。

蓄電池の定格容量は、100%充電の状態から、端子電圧が規定の終止電圧に降下するまでの間に、取り出すことができる電気量です。単位は [A・h]です。

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03

正解は2です。

鉛蓄電池は放電が進むにつれて内部抵抗が増えてゆきます。

これは放電する際に、電極板に硫酸鉛が付着するためです。

他の1・3・4は正しく述べています。

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