1級電気工事施工管理技士の過去問
令和元年度(2019年)
午前 イ 問15

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年) 午前 イ 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

三相誘導電動機に関する記述として、不適当なものはどれか。
  • 電動機の出力は、角速度とトルクを乗じることで求められる。
  • 同期速度は、電源周波数と極数を乗じることで求められる。
  • 滑りは、同期速度と回転子速度の差を同期速度で除すことで求められる。
  • 電動機の実測効率は、電動機出力を電動機入力で除すことで求められる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は【2】です。

同期速度を求める公式は
Ns(同期速度)=120 × f(電源周波数)/p(極数) です。
『同期速度は、電源周波数に120を乗じた数に、
極数で除すことで求められる』が正しいので、
問題文では不適当です。

【1】
電動機の出力は
P(出力)=T(トルク)× ω(角速度)で求められます。
よって正しいです。

【3】
滑りは S=100% × gNs-N/Ns
S :滑り
Ns :同期速度
N :回転速度
で求められます。
よって記述文は正しいです。

【4】
実側効率=電動機出力/電動機入力 から求められます。
記述文通りで正しいです。

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02

三相誘導電動機に関する問題です。

選択肢1. 電動機の出力は、角速度とトルクを乗じることで求められる。

誘導電動機の出力 P0 [W]は、次式で求められます。

P0 = 2 π N/60 T

N [rpm]は回転速度、T はトルクです。

回転速度は、角速度 ωを使って表すと、次の式となります。

ω = 2 π N/60

したがって、出力は、P0 = ω T と表され、角速度とトルクの積となります。

選択肢2. 同期速度は、電源周波数と極数を乗じることで求められる。

×

同期速度 Ns は、周波数をf [Hz]、極数を p で表すと、次の式で表されます。

Ns = 120 f / p [min-1]

同期速度は、電源周波数を極数で割ることで求められます

したがって、「電源周波数と極数を乗じる」は誤りです。

選択肢3. 滑りは、同期速度と回転子速度の差を同期速度で除すことで求められる。

回転子速度 N と同期速度 Ns の関係は、すべり s を使って、次の式で表されます。

N =Ns (1-s)

s = (Ns - N)/Ns

なお、すべりの大きさは、誘導電動機が使用状態にあるときは 0 < s < 1 の範囲にあります。

s = 1 は、初動前の状態、s = 0 は、電動機が同期速度で回転している状態です。

選択肢4. 電動機の実測効率は、電動機出力を電動機入力で除すことで求められる。

P0 を電動機出力、P1 を電動機一次入力、η を電動機効率とします。

η = P0 / P1

効率は、このように表されます。

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03

正解は2です。

三相誘導電動機において同期速度は極数に反比例します。

よって「電源周波数を極数のセット数(つまり極数の1/2)で除し、秒速や分速に適した定数を乗じて求められます」。

他の1・3・4は正しく述べています。

参考になった数8