1級電気工事施工管理技士の過去問
令和2年度(2020年)
午前 ロ 問19

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年) 午前 ロ 問19 (訂正依頼・報告はこちら)

電力系統の保護継電方式の基本的な考え方として、最も不適当なものはどれか。
  • 事故の発生及び事故点を検出し、遮断器に遮断指令を与える。
  • 事故除去のための遮断区間を必要最小限にとどめ、余分な区間までの停止を避ける。
  • 隣り合った保護区間は保護範囲が重ならないようにして、事故を検出する。
  • 主保護が何らかの原因で不動作となっても事故が除去できるよう、後備保護を検討する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、3 です。

保護継電方式の目的は、遮断区間を必要最小限に留めること以上に、事故拡大させないためにすべての事故を確実に検出し除去することにあります。

そのため設備ごとに事故除去リレーを設置する場合には保護範囲を部分的に重複させ、無保護部分がどこにもないようにしなければなりません。

他の、1・2・4 は正しく述べています。

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02

正解は【3】です。

保護範囲は重なりあって、事故の検出範囲の抜けがないようにするのが正しいです。

電力系統の保護継電方式(保護リレーシステム)の役割は、

事故の際、事故点を検出し、適切な遮断器を動作させて、

大規模事故(停電)を避け、

事故を除去し、復旧させる事です。

主保護リレーが遮断できなかった場合に備えて、後備保護リレーの設置も必要になってきます。

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03

電力系統の保護継電方式の基本的な考え方の問題です。

選択肢1. 事故の発生及び事故点を検出し、遮断器に遮断指令を与える。

送配電線や機器の故障時には、故障点を回路から切り離すとともに、保護継電器で故障点を探し出して、遮断器に開放指令を送ります。

選択肢2. 事故除去のための遮断区間を必要最小限にとどめ、余分な区間までの停止を避ける。

電力系統に事故があったときは、事故箇所を検出し、自分の保護範囲であることを判断してその箇所を遮断するように、事故の検出して除去する区間を最小限とします。

選択肢3. 隣り合った保護区間は保護範囲が重ならないようにして、事故を検出する。

×

保護継電器は、事故を検出して除去して保護することが基本ですが、保護しない区間はないようにして、2つ以上の保護継電器はお互いに保護区間がオーバーラップするような保護を行います。

従って、「隣り合った保護区間は保護範囲が重ならないように」は、誤りです

選択肢4. 主保護が何らかの原因で不動作となっても事故が除去できるよう、後備保護を検討する。

電力系統の保護は、機器の地絡保護、過負荷保護、配電線の地絡保護、進相コンデンサの保護など多くの保護すべき対象があります。

保護は、同時に全体的な保護協調で保護できるように検討して、合理的に保護すると同時に、何かの継電器が故障しても、バックアップできるような保護継電器方式を検討します。

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