1級電気工事施工管理技士の過去問
令和2年度(2020年)
午前 ロ 問20
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年) 午前 ロ 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
電力系統の供給信頼度の向上対策に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 大容量機器は信頼度が高いため、大容量機器を少数設置する。
- 系統どうしを互いに並列化して運転する。
- 発電機、変圧器などの機器は、できる限り並列接続する。
- 機器の定期点検は、負荷が最大になる時期に集中しないように計画する。
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この過去問の解説 (3件)
01
少数しか設置されていない大容量機器が故障すると、健全な他の機器の余剰能力で供給するのも、代替機器を準備するのも難しくなります。
しかし比較的小容量の機器を多数設置しているなら、故障した機器を取り除くことが容易になります。
つまり10の能力を持ち信頼性の高い1台を設置するよりも、1の能力を持ち幾らか信頼性の低い10台を設置する方が、全体としての供給信頼度は向上するということです。
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02
正解は【大容量機器は信頼度が高いため、大容量機器を少数設置する。】です。
供給信頼度とは、その名の通り、電力の供給に対する信頼度で、
信頼度が高いとは、安定して電力を供給できることをいいます。
大容量機器は事故や故障の際には、停電範囲の影響は広範囲に及び、また復電にも時間がかかる為、大容量機器を少数設置するというのは、最も不適当です。
電力系統を並列化する事は、どちらかの系統、機器が故障しても、もう片方で電力を供給する事ができ、信頼度向上対策として適当です。
電力系統を並列化する事は、どちらかの系統、機器が故障しても、もう片方で電力を供給する事ができ、信頼度向上対策として適当です。
電力供給の余力分が無い時に機器の点検で電力を止めると、さらに余力がなくなり、供給信頼度は向上しません。
よって負荷が最大になる時期に集中しないよう計画します。
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03
電力系統の供給の信頼度を向上させるための対策に関する問題です。
×
大容量機器も故障することがあり、大容量機器の設置数が少なければ、1台の故障が生じても、電力供給の信頼性は下がります。
そのため、一例として、小規模機器を多数設置して、故障時には切り替えを容易なシステムとすれば、電力供給の信頼度は向上します。
このような故障があっても対応できる供給システムを構築すれば、電力供給の信頼度は向上します。
したがって、「大容量機器を少数設置」は誤りです。
〇
送変電設備の系統ごとに、並列数を増加することで、信頼度は向上します。
〇
発電機、変圧器などの機器は、できる限り並列接続し、1台の故障が生じてもすぐに対応できるシステムとします。
〇
機器の台数が多くなれば、定期検査の時期が重なることも出てきます。
例えば3台の機器のうち2台の検査はどうしても重なるような場合は、負荷が多いときに2台同時の検査は行わず、負荷の小さいときに、1台だけで負荷対応して、2台の同時検査を行います。
負荷が最大になる時期は予想できるため、年間検査スケジュールを調整します。
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