1級電気工事施工管理技士の過去問
令和2年度(2020年)
午前 ロ 問23

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年) 午前 ロ 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

送電系統のフェランチ現象に関する次の記述のうち、(   )に当てはまる語句の組合せとして、適当なものはどれか。

「フェランチ現象は、送電線路のこう長が( ア )ほど著しくなり、同じ長さの場合( イ )の方が発生しやすい。」
  • ア:長い  イ:地中ケーブル
  • ア:長い  イ:架空電線
  • ア:短い  イ:地中ケーブル
  • ア:短い  イ:架空電線

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この過去問の解説 (3件)

01

フェランチ現象とは、受電端電圧が送電端電圧よりも大きくなる現象のことで、送電線路の進み電流によって生じます。

通常、需要家の負荷は誘導性が大きいため送電線路には遅れ電流が流れています。

しかし深夜や休業日には、切り離されていない力率改善用のコンデンサなどの静電性負荷のために進み電流となりやすくフェランチ現象が生じることがあります。

原因が静電性負荷によるものなので送電線の静電容量が大きくなると一層生じやすくなります。

送電線路が長く、また地中ケーブルの使用は静電容量を増加させるため、1 が正解となります。

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02

正解は【1】です。

フェランチ現象とは送電線路内の進み電流により、受電端電圧が、送電端電圧より高くなってしまう現象です。

進み電流が流れる原因として、対地静電容量があります。

対地静電容量は架空より地中の方が大きく、電線よりケーブルの方が大きいです。

また、送電線路のこう長が長いほど程、対地静電容量も大きくなります。

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03

送電系統のフェランチ現象に関する問題です。

大きい負荷がかかっている時は、電流は電圧より位相が遅れますが、遅れ電流が送電線を通ると受電端電圧は送電端電圧より低くなります。

深夜のように負荷が少なくなると、充電電流の影響で電流は進み位相となり、受電端電圧は送電端電圧より高くなるというのが、フェランチ現象です。

フェランチ現象は、送電線の単位長さ当たりの静電容量が大きいほど、著しくなります。また、送電線路のこう長が長いほど、フェランチ現象は著しくなります。

ケーブル線による送電は、単位長さの静電容量が大きいため、同じ長さの架空電線に比較して、フェランチ現象が起こりやすくなります。

以上から、アとイは、次のようになります。

ア:長い

イ:地中ケーブル

選択肢1. ア:長い  イ:地中ケーブル

正解です。解説どおりのアとイの語句です。

選択肢2. ア:長い  イ:架空電線

×

誤りです。アは正しいですが、イは間違いです。

選択肢3. ア:短い  イ:地中ケーブル

×

誤りです。アは誤りで、イは正しいです。

選択肢4. ア:短い  イ:架空電線

×

誤りです。アもイも異なる語句を選択しています。

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