1級電気工事施工管理技士の過去問
令和2年度(2020年)
午前 ロ 問22
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年) 午前 ロ 問22 (訂正依頼・報告はこちら)
架空送電線路のフラッシオーバに関する記述として、不適当なものはどれか。
- 鉄塔逆フラッシオーバを防止するため、埋設地線を施設する。
- がいし表面が塩分などで汚損されると、交流に対するフラッシオーバ電圧が上昇する。
- 径間逆フラッシオーバを防止するため、架空地線のたるみを電線のたるみより小さくする。
- アークホーン間隔は、遮断器の開閉サージでフラッシオーバしないように設定する。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、「がいし表面が塩分などで汚損されると、交流に対するフラッシオーバ電圧が上昇する。」です。
フラッシオーバとは、雷による異常電圧が送電線路に直接侵入する現象をいいます。
そして逆フラッシオーバとは、雷による異常電圧が送電塔側や送電塔と電気的に接続している架空地線から送電線路に侵入する現象をいいます。
がいし表面が汚損されるということは、その部分の絶縁耐力が小さくなる(=電気が流れやすくなる)ということなのでフラッシオーバ電圧は小さくなります。
他の選択肢は正しく述べています。
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02
まず、フラッシオーバ →雷撃が送電線路に直撃する事。
逆フラッシオーバ →鉄塔・架空地線他に落ちた雷撃による影響が、送電線路に侵入してくる事。
埋設地線を施設する事により、電気は流れやすい方(抵抗の低い方)に流れますから、送電線路に電気を行きづらくする為、逆フラッシオーバ(電気の流れが鉄塔→送電線路)防止対策として適当です。
フラッシオーバ電圧 →絶縁破壊により放電(フラッシオーバ)が起こる電圧
碍子が塩分で汚損されると、フラッシオーバ電圧は低くなります。
よって、不適当です。
架空地線のたるみを電線のたるみより小さくすると、架空地線と送電線路の間隔が大きくなり、径間逆フラッシオーバが起こりにくくなります。
よって防止策として正しいです。
アークホーン
雷撃を受けた際、アークホーンで放電(フラッシオーバ)させる事により、碍子や電線の破損、溶断を防ぐ目的で設置します。
アークホーン間隔は遮断器の開閉サージでフラッシオーバしないように設定します。
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03
架空送電線路のフラッシオーバに関する問題です。
フラッシオーバは、がいし上下の金具の間に絶縁耐力を上回る異常電圧が侵入したときに、がいし周囲の空気を通して金具間にアークが生じ、がいしが短絡することです。
逆フラッシオーバは、鉄塔に落雷が直接あったとき、鉄塔の接地抵抗が大きいときには、鉄塔の電位が高くなり、鉄塔から送電線にフラッシオーバが起こることです。
〇
外雷に対する鉄塔の逆フラッシオーバ防止には、架空地線を接地したり、鉄塔の接地抵抗を低減します。接地抵抗が埋設していなければ、埋設地線を施設します。
×
がいし表面に塩分やほこりなどが付着し、霧や小雨で湿気が増すと、がいし表面の絶縁が低下してフラッシオーバを起こします。
対策として、耐塩がいしやスモッグがいし、長幹がいしなどを使用したり、がいしの数を増やすなどの対策があります。
「塩分などで汚損されると、交流に対するフラッシオーバ電圧が上昇」は、誤りです。
〇
電撃時に、架空地線と電線の間での逆フラッシオーバを防止するには、架空地線のたるみは電線のたるみより小さくします。
〇
送電線路で絶縁レベルの弱い箇所を設け、ここでフラッシオーバを生じさせますが、アークホーンの間隔は、遮断器の開閉サージではフラッシオーバしないように設定します。
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