1級電気工事施工管理技士の過去問
令和2年度(2020年)
午後 イ 問65

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年) 午後 イ 問65 (訂正依頼・報告はこちら)

架空単線式の電車線路に関する記述として、「鉄道に関する技術上の基準を定める省令及び同省令等の解釈基準」上、不適当なものはどれか。
  • コンクリート柱の根入れは、全長の6分の1以上とした。
  • コンクリート柱の安全率は、破壊荷重に対し2以上とした。
  • シンプルカテナリちょう架式は、支持物相互間の距離を60mとした。
  • 列車が最高速度90km/hで走行する区間なので、直接ちょう架式とした。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

直接ちょう架式とは、吊架線を用いないでトロリ線のみで電源を供給する方式です。

施工費用が安価で済むものの、列車の最高速度が制限され、およそ85km/h程度の走行までしか使用することができません。

他の1・2・3は正しい施工について記述しています。

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02

「鉄道に関する技術上の基準を定める省令及び同省令等の解釈基準」の架空単線式の電車線路に関する問題です。

選択肢1. コンクリート柱の根入れは、全長の6分の1以上とした。

木柱またはコンクリート柱は、その根入れは全長の 6分の1以上とし、地盤の軟弱な箇所では、堅ろうな根かせを設けます。

(「鉄道に関する技術上の基準を定める省令の解釈基準」第41条24-(3))

選択肢2. コンクリート柱の安全率は、破壊荷重に対し2以上とした。

電車線の支持物は、予想される最大風圧荷重、電線等による張力等に対し、次の安全率で施設します。

コンクリート柱は、破壊荷重に対し 2 以上とします

(「鉄道に関する技術上の基準を定める省令の解釈基準」第41条24-(2))

選択肢3. シンプルカテナリちょう架式は、支持物相互間の距離を60mとした。

架空単線式又は架空複線式の電車線の支持物は、次のように施設します。

支持物相互間の距離は、

直接ちょう架式によりちょう架する場合は、45 m(19(2)の構造の場合は、60 m)、

シンプルカテナリちょう架式によりちょう架する場合は、60 m

コンパウンドカテナリちょう架式によりちょう架する場合は、80 m、

以下とします。

(「鉄道に関する技術上の基準を定める省令の解釈基準」第41条24-(1))

選択肢4. 列車が最高速度90km/hで走行する区間なので、直接ちょう架式とした。

×

架空単線式の電車線のちょう架方式は、カテナリちょう架式とします。

ただし、新幹線以外の鉄道で、次に該当する場合は、その方式とします。

・列車が 90 km/時 以下(高速走行に対応できる電車線とパンタグラフを使用

する場合は、130 km/時 以下)の速度で走行する区間においては、剛体ちょう

架式によりちょう架します。

問題文では、「高速走行に対応できる電車線とパンタグラフ」については記載がないため、列車が 90 km/時 以下の速度(最高速度90 km/時)で走行する区間においては、剛体ちょう架式とします。

したがって、「直接ちょう架式とした」は、誤りです。

(「鉄道に関する技術上の基準を定める省令の解釈基準」第41条19)

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03

架空単線式の電車線路に関する問題です。

選択肢1. コンクリート柱の根入れは、全長の6分の1以上とした。

〇 正しいです。

 

「鉄道に関する技術上の基準を定める省令及び同省令等の解釈基準」のとおりです。

選択肢2. コンクリート柱の安全率は、破壊荷重に対し2以上とした。

〇 正しいです。

 

「鉄道に関する技術上の基準を定める省令及び同省令等の解釈基準」のとおりです。

選択肢3. シンプルカテナリちょう架式は、支持物相互間の距離を60mとした。

〇 正しいです。

 

「鉄道に関する技術上の基準を定める省令及び同省令等の解釈基準」のとおりです。

選択肢4. 列車が最高速度90km/hで走行する区間なので、直接ちょう架式とした。

✕ 誤りです。

 

直接ちょう架式は、トロリー線を直接ちょう架する方式で、

経済性に優れていますが、強度が強くないため、

速度が85km/h以下の区間に限定されます。

まとめ

列車が最高速度90km/hで走行する区間では、

カテナリちょう架式か

剛体ちょう架式となります。

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