1級電気工事施工管理技士の過去問
令和2年度(2020年)
午後 イ 問67

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年) 午後 イ 問67 (訂正依頼・報告はこちら)

地中電線路の施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 洞道内のケーブルは、熱伸縮の影響を少なくするため、スネーク布設の変曲点で拘束した。
  • ケーブルの熱伸縮による金属シースの疲労を防止するため、マンホール内にオフセットを設けた。
  • 管路の途中に水平屈曲部があったので、引入張力を小さくするため、屈曲部に近い方のマンホールからケーブルを引き入れた。
  • 傾斜地の管路に布設されたケーブルの熱伸縮による滑落を防止するため、上端側管路口部にプーリングアイを取り付けた。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

プーリングアイとは施工時にケーブルの先端に取り付けて、引込敷設を行なうための器具のことです。

傾斜地の管路に敷設されたケーブルは、内部抵抗によるジュール熱などで伸縮するため、伸縮に伴いケーブルが滑落しないよう保持しておく必要があります。

この場合、既に接続されたケーブルの外周部を保持するケーブル把持具を装着し、把持具に接続されたワイヤーの先に設置する重りなどで保持します。

他の1・2・3は適切な施工の記述です。

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02

地中電線路の施工に関する問題です。

選択肢1. 洞道内のケーブルは、熱伸縮の影響を少なくするため、スネーク布設の変曲点で拘束した。

洞道内は、ケーブル専用のトンネルともいうもので、ケーブルが敷設されますが、熱の影響で曲がるために、スネーク敷設と言って、あらかじめ曲げて敷設します。場所ごとの拘束しなけれななりませんが、熱影響の少ないスネーク布設の変曲点で拘束します。

選択肢2. ケーブルの熱伸縮による金属シースの疲労を防止するため、マンホール内にオフセットを設けた。

マンホール内にケーブルを曲げるための空間をオフセットと言い、ケーブルを曲げずにおくと、熱による金属シースに疲労が蓄積するため、オフセットで曲げます。

選択肢3. 管路の途中に水平屈曲部があったので、引入張力を小さくするため、屈曲部に近い方のマンホールからケーブルを引き入れた。

管路は全て水平ということはなく、屈曲部が出てきますので、引入張力を小さくするために、屈曲部に近い方のマンホールからケーブルを引き入れます。

選択肢4. 傾斜地の管路に布設されたケーブルの熱伸縮による滑落を防止するため、上端側管路口部にプーリングアイを取り付けた。

×

傾斜している管路にケーブルを敷設すると、熱収縮でずり落ちる場合があります。その防止のために、上端側の管路口にケーブルを固定するスプリング式のストッパ(ケーブル拘束装置)を設置します

プーリングアイは、ケーブルをワーヤーで引っ張るときの接続部品で、この場合には役に立ちません。

したがって、「上端側管路口部にプーリングアイを取り付けた」は誤りです

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03

地中電線路の施工に関する問題です。

選択肢1. 洞道内のケーブルは、熱伸縮の影響を少なくするため、スネーク布設の変曲点で拘束した。

〇 正しいです。

 

洞道内のケーブルは、熱の影響を受け伸縮するので、

あらかじめスネーク状に敷設します。

変曲点で拘束することによって、熱収縮を吸収できます。

 

選択肢2. ケーブルの熱伸縮による金属シースの疲労を防止するため、マンホール内にオフセットを設けた。

〇 正しいです。

 

マンホール内で直線状にケーブルを敷設すると、

熱収縮を吸収できないため、ケーブルをS字状にずらして敷設します。

これをオフセット(ずらし)といいます。

選択肢3. 管路の途中に水平屈曲部があったので、引入張力を小さくするため、屈曲部に近い方のマンホールからケーブルを引き入れた。

〇 正しいです。

 

屈曲部に近い方のマンホールからケーブルを引き入れた方が、

ケーブルにかかる張力を小さくできます。

選択肢4. 傾斜地の管路に布設されたケーブルの熱伸縮による滑落を防止するため、上端側管路口部にプーリングアイを取り付けた。

✕ 誤りです。

 

プーリングアイは、ケーブルを敷設するときに、

ケーブルの先端部に取り付ける器具のことです。

傾斜地の管路に布設されたケーブルの熱伸縮による滑落を防止するために使用するのは、

ストッパです。

まとめ

地中ケーブルは長いものになると、熱収縮の問題が起こってきます。

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