1級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)
午前 イ 問14

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年) 午前 イ 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

鉛蓄電池に関する記述として、不適当なものはどれか。
  • ベント形蓄電池は、酸霧が脱出しないようにしたもので、使用中補水が必要である。
  • 蓄電池の内部抵抗は、残存容量が少なくなるほど減少する。
  • 触媒栓は、充電したときに発生するガスを水に戻す機能を持つ。
  • 定格容量は、規定の条件下で放電終止電圧まで放電したとき、取り出せる電気量である。

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この過去問の解説 (5件)

01

蓄電池は、

経年劣化によって蓄電容量が減少し内部抵抗が増加する。

A:(2)

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02

蓄電池の内部抵抗は、残存容量に比例して減少するほど増加します。

100%充電時を1とすると、20%で1.5倍・0%で2倍になります。

参考になった数15

03

蓄電池は、鉛蓄電池とアルカリ蓄電池に大きく分けられます。

今回は、鉛蓄電池に関する問題です。

選択肢1. ベント形蓄電池は、酸霧が脱出しないようにしたもので、使用中補水が必要である。

〇 正しいです。

ベント形蓄電池は、防まつ構造をもつ排気栓を使って、酸霧が逃げないようにした蓄電池です。この電池は、使用中に補水を必要とします

選択肢2. 蓄電池の内部抵抗は、残存容量が少なくなるほど減少する。

× 誤りです。

内部抵抗は、残存する容量に依存して、100%受電時を 1 とすると、残存容量が40%になると 1.2倍に、20% で 1.5倍にというように、内部抵抗は増加します

したがって、「残存容量が少なくなるほど減少する」は誤りで、「~増加する」が正しい表現です

選択肢3. 触媒栓は、充電したときに発生するガスを水に戻す機能を持つ。

〇 正しいです。

触媒栓は、電池を過充電したときに発生する酸素ガスと水素ガスを、触媒によって水に戻す機能のある栓です。触媒栓は、防爆構造と防まつ構造を有します。

選択肢4. 定格容量は、規定の条件下で放電終止電圧まで放電したとき、取り出せる電気量である。

〇 正しいです。

蓄電池の容量は、満充電状態から、端子電圧が規定の終止電圧まで降下する間に、取り出すことができる電気量です。単位は、アンペア時[A・h]を使用します。

まとめ

<参考>

触媒栓式ベント形鉛蓄電池は、触媒栓を設け、過充電時に水分解で発生するガスを触媒栓に送り、触媒栓中の触媒で再結合を行って、水に戻す方式の蓄電池です。

この方式で減液を少なくし、使用中の補水の間隔を長くします。

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04

蓄電池の内部抵抗は、残存容量に比例して減少するほど増加します。

100%充電時を1とすると、20%で1.5倍・0%で2倍になります。

参考になった数10

05

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。

蓄電池は、残存容量の減少に伴い内部抵抗は増加していきます。

選択肢1. ベント形蓄電池は、酸霧が脱出しないようにしたもので、使用中補水が必要である。

適当です。

選択肢2. 蓄電池の内部抵抗は、残存容量が少なくなるほど減少する。

不適当です。

選択肢3. 触媒栓は、充電したときに発生するガスを水に戻す機能を持つ。

適当です。

選択肢4. 定格容量は、規定の条件下で放電終止電圧まで放電したとき、取り出せる電気量である。

適当です。

参考になった数6