1級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)
午前 ロ 問16

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年) 午前 ロ 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

汽力発電所の設備に関する記述として、不適当なものはどれか。
  • 過熱器は、高圧タービンで仕事をした蒸気を再びボイラで過熱し、熱効率を向上させる。
  • 節炭器は、煙道ガスの余熱を利用してボイラへの給水を加熱し、熱効率を向上させる。
  • 復水器は、タービンの排気蒸気を冷却凝縮するとともに水として回収する。
  • 給水加熱器は、タービンの途中から抽気した蒸気で、ボイラへの給水を加熱する。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

過熱器は、

ボイラーで発生した飽和蒸気を、

タービンで使用する過熱蒸気に過熱する装置です。

節炭器は、

ボイラーの煙道中に設置され、

ボイラーへの給水を煙道ガスの余熱で加熱する装置です。

再熱器は、

高圧タービンで仕事をした蒸気を再びボイラで過熱し、

熱効率を向上させる。

A:(1)

参考になった数27

02

汽力発電は、給水をボイラで熱して蒸気とし、蒸気をタービンに導入して発電します。タービンで仕事をした蒸気は、圧力・温度とも低下した蒸気となり、復水器で回収され水となります。復水器の水はボイラの給水となって、発電に寄与します。汽力発電所には、熱効率を上げるために、いろいろな設備が付属します。

汽力発電所の設備に関する問題です。

選択肢1. 過熱器は、高圧タービンで仕事をした蒸気を再びボイラで過熱し、熱効率を向上させる。

× 誤りです。

加熱器は、ボイラで発生した蒸気を加熱して加熱蒸気として、タービンに導入されます。

高圧タービンで仕事をした蒸気を、再度、ボイラーの再熱器を通して加熱蒸気とし、それを低圧タービンに導入して発電する再生サイクルの設備で、熱効率を向上させます。

高圧タービンで仕事をした蒸気を、再びボイラの加熱器で過熱することはありません。

選択肢2. 節炭器は、煙道ガスの余熱を利用してボイラへの給水を加熱し、熱効率を向上させる。

〇 正しいです。

給水ポンプから出た給水はボイラで加熱されますが、ボイラに入る前に煙道ガスの余熱で給水を加熱するのが、節炭器です。ボイラで給水を加熱する熱量のいくらかを、節炭器で加熱する分だけ熱効率が向上します。

選択肢3. 復水器は、タービンの排気蒸気を冷却凝縮するとともに水として回収する。

〇 正しいです。

選択肢4. 給水加熱器は、タービンの途中から抽気した蒸気で、ボイラへの給水を加熱する。

〇 正しいです。

給水加熱器は、給水ポンプからの水を、高圧タービンの抽気から蒸気を取出して、給水を加熱します。加熱された給水は、節炭器でさらに加熱され、ボイラで加熱されてからドラムに入り、蒸気が取り出されます。

まとめ

<参考>

汽力発電所の設備は、ボイラーの構造、自然循環ボイラ、貫流ボイラなどの、ボイラ形式で、役割は同じでも配置される位置が変わります。

参考になった数8

03

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。

過熱器は、ボイラで発生した蒸気の圧力を維持しながら温度だけをより上げる装置です。

選択肢1. 過熱器は、高圧タービンで仕事をした蒸気を再びボイラで過熱し、熱効率を向上させる。

不適当です。

選択肢2. 節炭器は、煙道ガスの余熱を利用してボイラへの給水を加熱し、熱効率を向上させる。

適当です。

選択肢3. 復水器は、タービンの排気蒸気を冷却凝縮するとともに水として回収する。

適当です。

選択肢4. 給水加熱器は、タービンの途中から抽気した蒸気で、ボイラへの給水を加熱する。

適当です。

参考になった数6