1級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)
午前 ロ 問44

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年) 午前 ロ 問44 (訂正依頼・報告はこちら)

直流電気鉄道のき電回路における、電圧降下の軽減対策に関する記述として、不適当なものはどれか。
  • 変電所間に、新たな変電所を増設する。
  • き電線を太くしたり、条数を増設する。
  • 上下線一括き電方式を採用する。
  • 静止形無効電力補償装置(SVC)を設置する。

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この過去問の解説 (3件)

01

電圧降下は、V=I×Rです。

したがって、電流を小さくするか(電圧階級を上げる)、電気抵抗(インピーダンス)を小さくすることが基本です。

1は正しい。変電所を追加することで、インピーダンスが小さくなります。

2は正しい。き電線(英語だとフィーダー。feeder)を太くしたり、条数を増やせば、断面積が増えるので、インピーダンスが小さくなります。

3は正しい。上下線一括き電方式は、上り電車用と下り電車用の線路を電気的に接続することで、インピーダンスが小さくなります。並列回路にすると、電気抵抗が小さくなったことを思い出してください。

4は間違い。SVCは交流方式の電圧降下を補償する装置です。

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02

直流電気鉄道のき電回路における、電圧降下の軽減対策に関する問題です。

選択肢1. 変電所間に、新たな変電所を増設する。

〇 正しいです。

電圧降下の大きい区間に変電所を増設して、一つの変電所が担当する区間を短くします。

選択肢2. き電線を太くしたり、条数を増設する。

〇 正しいです。

電気抵抗を減らすことによって、電圧降下を抑えます。

選択肢3. 上下線一括き電方式を採用する。

〇 正しいです。

並列接続によって、電気抵抗を軽減します。

選択肢4. 静止形無効電力補償装置(SVC)を設置する。

✕ 誤りです。

静止形無効電力補償装置(SVC)は、交流回路にしか使用できません。

まとめ

直流電気鉄道の電圧降下は、電線の電気抵抗によるものなので、

電気抵抗を減らす対策が有効です。

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03

直流電気鉄道のき電回路における、電圧降下の軽減対策の問題です。

直流電気鉄道のき電回路の電圧軽減対策には、次のようなことがあります。

➀ き電線をを増設し、線路の抵抗を軽減する。

② 変電所を増加して、電圧降下の大きい場所のき電距離を短縮する。

③ 上下線のき電線を並列として均圧を図る。

④ 昇圧機などを使用して電圧降下分を補償する。

選択肢1. 変電所間に、新たな変電所を増設する。

〇 正しいです。

変電所の間隔を縮めることで電線に連続で通電する電流を落ちないようにして、大きな電圧降下の場所をカバーします。

選択肢2. き電線を太くしたり、条数を増設する。

〇 正しいです。

き電線は、変電所から出て、トロリー線と平行に敷設し、適切にき電線からトロリー線に充電します。き電線を太くしたり条数を増やすことは、き電線の断面積を増加させることで、電流が多く流すことができ、電圧降下の対策となります。

選択肢3. 上下線一括き電方式を採用する。

〇 正しいです。

上下線一括き電方式は、上下線の高速遮断器と電線を1回線に集約したき電方式です。この方式では、き電線の電力損失が小さく、熱容量も緩和でき、電圧降下を小さくできます。ただし、短所もあるため対策を十分に講じる必要があります。

選択肢4. 静止形無効電力補償装置(SVC)を設置する。

× 誤りです。

静止形無効電力補償装置(SVC)は、電圧調整し電力損失を軽減を図るときに導入しますが、変電所の交流回路に設置されます。

したがって、直流き電回路には使用できませんので、誤りです

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