1級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)
午前 ハ 問49

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年) 午前 ハ 問49 (訂正依頼・報告はこちら)

排水設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 排水管には、トラップを二重に設置してはならない。
  • 排水の通気管は、直接外気に開放してはならない。
  • 雨水排水管の立て管は、汚水排水管に連結してはならない。
  • 給水タンクのオーバーフロー管は、排水管に直接連結してはならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1は正しい。

 排水トラップは、排水設備の配管の途中に設けられ下水道の悪臭やガスが屋内へ侵入するのを防ぎます。

 2重トラップは、トラップを直列に2個つなげた状態で、トラップ間の配管の空気の逃げ場がなくなるので、排水が流れなくなります。

2は不適切。

 排水の通気管は、排水管内の圧力変動を低減させ、排水トラップの破封を防ぎます。

 通気管からは悪臭が放出されるので、その先端は建物の高所に設置されます。

 なお、その先端から管内に、鳥や虫、ごみなどの異物が入ってしまわないように、先端にベントキャップを取り付けています。

3は正しい。

分流式の排水管は、汚水管および雨水管に分け、汚水管は公共汚水マスに、雨水管は公共雨水マスまたは側溝に、それぞれ敷地内において1本の排水管にまとめて取り付けます。

国土交通省の規則にも同様の記述があります。

「雨水排水立て管は、汚水排水管若しくは通気管と兼用し、又はこれらの管に連結しないこと。 」

(出典)建築物に設ける飲料水の配管設備及び排水のための配管設備の構造方法を定める件

(昭和五十年十二月二十日)

(建設省告示第千五百九十七号)

4は正しい。

給水タンクのオーバーフロー管は、排水が逆流しないように「間接排水」としています。排水口空間(水抜き等の管径の 2 倍以上を標準とする。)を設けるとともに、衛生上有害なものが入らないよう管口に防虫対策をしています。設問にある「直接連結」ではありません。

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02

排水設備に関する問題です。

選択肢1. 排水管には、トラップを二重に設置してはならない。

〇 正しいです。

排水管を二重トラップとすると、排水時に2つのトラップの間にある空気が閉じ込めれて、排水に支障が起こります。そのため、二重トラップとならないように設置することが必要です。

選択肢2. 排水の通気管は、直接外気に開放してはならない。

× 誤りです。

通気管は衛生上外気に開放します。通気管の役目は、排水管内の圧力変動を緩和し、排水トラップの封水切れを防止することで、通気管内が静圧であれば、管内部の空気を外に出し、逆に負圧であれば、管内部に空気を取り込みます。

したがって、「直接外気に開放してはならない」は、誤りです

選択肢3. 雨水排水管の立て管は、汚水排水管に連結してはならない。

〇 正しいです。

雨水排水立管は、汚水排水管や通気管と兼用したり、あるいは管同士を連結しないことが必要です。

選択肢4. 給水タンクのオーバーフロー管は、排水管に直接連結してはならない。

〇 正しいです。

給水タンク等の水抜管及びオーバーフロー管は、排水管と直接連結しないこと

(建設省告示第1597号 昭和50年告示(建築物に設ける飲料水の配管設備及び排水のための配管設備を安全上及び衛生上支障のない構造とするための基準))

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03

排水設備に関する問題です。

選択肢1. 排水管には、トラップを二重に設置してはならない。

〇 正しいです。

二重トラップにすると、トラップ間の空気に逃げ場がなくなり、

排水が流れなくなります。

選択肢2. 排水の通気管は、直接外気に開放してはならない。

✕ 誤りです。

排水の通気管は、直接外気に開放し、排水管内の空気圧を調整します。

通気管がないと、排水が流れなくなります。

選択肢3. 雨水排水管の立て管は、汚水排水管に連結してはならない。

〇 正しいです。

大雨の時、大量の雨水が浸入して、汚水排水管を溢れさせるのを防止するためです。

選択肢4. 給水タンクのオーバーフロー管は、排水管に直接連結してはならない。

〇 正しいです。

排水管から逆流が発生して、給水タンクを汚染するのを防ぐ為です。

まとめ

排水設備を施工する場合には、衛生面に注意するとともに、

悪臭対策にも注意が必要です。

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