1級電気工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)
午前 イ 問9
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年) 午前 イ 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
原子力発電に用いる原子炉の構成に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 冷却材は、核分裂によって発生した熱エネルギーを原子炉外に取り出す。
- 減速材は、炉の内部の放射線が外部に漏れるのを防ぐ。
- 反射体は、炉心から漏えいする中性子を炉心に戻す。
- 制御材は、炉心の中性子数を調整して原子炉の出力を制御する。
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この過去問の解説 (3件)
01
「減速材」とは、核分裂の過程でウランやプルトニウムなどの核燃料から飛び出した中性子の速度を遅くするためのものです。中性子の速度を遅くすることで、炉内で核燃料と中性子との衝突確率が上がって、核分裂反応が発生し易くなります。
日本の原子炉は、沸騰水型と加圧水型がありますが、いずれも減速材は「水」です。
なお、炉内の水は冷却材の役割も持っています。
よって、正解は2です。
炉の内部の放射線が外部に漏れるのを防ぐのは、原子炉の役割です。
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02
原子力発電に用いる原子炉の構成に関する問題です。
〇 正しいです。
核分裂で発生するエネルギーは、原子炉で熱に変わり炉心を高温にします。冷却材は、炉内と外部の発電設備間を循環して、熱を外部に取り出す構成材料です。
× 誤りです。
臨界量以上の核燃料と高速中性子を、遅い速度の熱中性子までに減速させるのが、減速材です。
炉心で発生する放射線が外部に放射するのを防ぐのは、遮へい材です。
〇 正しいです。
炉心の周囲には反射帯で囲まれていて、金属ベリリウム・酸化ベリリウム・黒鉛の中性子を吸収し難い材料で作られている反射体が、中性子を反射して中性子の漏れを防ぎます。
〇 正しいです。
炉内には連鎖反応を制御するために、ホウ素・カドミウム・ハフニウムの中性子を吸収する制御棒を挿入して出し入れして出力を制御します。
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03
原子力発電に用いる原子炉の構成に関する問題です。
〇 正しいです。
冷却材は原子炉を冷やすとともに、原子炉と外部を循環して、熱エネルギーを
原子炉外に取り出す役割があります。
✕ 誤りです。
減速材は、中性子の速度を減速させるものです。
〇 正しいです。
原子炉が反射体になります。
〇 正しいです。
制御棒を炉心に出し入れして、原子炉の出力を制御します。
日本の原子炉には、沸騰水型と加圧水型があります。
沸騰水型は、原子炉内で蒸気を発生し、そのままタービン発電機に供給します。(直接サイクル)
加圧水型は、炉心で高温水を発生し、熱交換器で二次側にエネルギーを供給します。(間接サイクル)
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