1級電気工事施工管理技士の過去問 令和4年度(2022年) 午前 ロ 問23
この過去問の解説 (3件)
フェランチ効果とは、受電端の電圧が送電端の電圧よりも大きくなる現象です。
一般的に、発電所から電力供給を受けている需要家側へ流れる電流によって、送電線の電圧降下が発生するため、受電端よりも送電端のほうが電圧が高くなります。これは、送電線のリアクタンス成分が静電容量と比べて大きく、また、負荷力率が遅れであるためです。
フェランチ効果は夜間や休日などの軽負荷時に、送電線と大地との静電容量が相対的に大きくなると、進み電流が流れる際に発生します。また、地中送電線など、対地静電容量が大きい場合にも発生することがあります。
地中送電線路は、架空線路と比較して、地中との離隔距離が小さく、大地とケーブル間の静電容量が大きくなります。
よって、正解は3です。
フェランチ効果に関する問題です。
〇 正しいです。
フェランチ効果は、線路の静電容量によって引き起こされます。
〇 正しいです。
深夜は遅れ力率の負荷(電動機負荷など)が減少し、進み力率となりやすくなります。
✕ 誤りです。
地中電線路の方が大地と距離が近いため、静電容量が大きくなります。
〇 正しいです。
フェランチ効果が発生すると、受電電圧が上昇し、負荷に悪影響があるので、
送電側に分岐リアクトルを挿入し、力率を改善します。
送配電系統のフェランチ現象に関する問題です。
〇 正しいです。
フェランチ現象は、送電線の単位長さの静電容量が大きいほど、発生しやすくなります。また、こう長が長いほど発生しやすくなります。
〇 正しいです。
フェランチ現象は、深夜のように負荷が軽いときに、起こりやすくなります。
深夜は充電電流の影響が大きく、進み電流となって、受電端電圧が送電端電圧より高くなります。
× 誤りです。
フェランチ現象は、ケーブル送電では単位長さの静電容量が大きくなるため、ケーブルを使用する地中電線路は、同じ長さの架空電線路に比べて、発生しやすくなります。
「架空電線路のほうが発生しやすい」は誤りです。
〇 正しいです。
負荷の力率は一般的には遅れ力率で、電流は電圧より位相が遅れ、この遅れ電流は、送電線や変圧器抵抗などを通ると、受電電圧は送電電圧より低くなります。進み力率の多量の負荷が接続されると、逆の現象となり、受電電圧は送電電圧より高くなり、フェランチ現象が発生します。
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