1級電気工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)
午前 ロ 問43
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年) 午前 ロ 問43 (訂正依頼・報告はこちら)
電車線の支持方式において、カテナリちょう架式と比較した剛体ちょう架式の特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 高速運転に適している。
- 断線事故を軽減できる。
- トンネル断面を小さくすることができる。
- 曲線引装置又は振止装置が不要である。
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この過去問の解説 (3件)
01
カテナリ架線:「ちょう架線」(吊架線)から「ハンガー」と呼ばれる吊り金具によってトロリ線を吊り下げる方式です。ちょう架線が「カテナリ曲線」を描きます。高速運転中もパンタグラフの安定した集電が可能となり、電車線の摩耗も抑えられます。新幹線にも採用されています。
剛体架線:地下鉄の架線のように、弾性の乏しいT字状の鉄骨導体を架線として利用した方式。地下鉄で採用されるのは、カテナリ架線だと吊架のための高さと空間を要するのに対し、剛体架線は吊り下げが不要で、その分だけトンネル断面を小さくして建設コストを下げる効果があるからです。架線の柔軟性がないために高速運転には向いていません。高速運転で電車側に生じる振動を架線側で吸収できないので、高速度で集電力を確保できないジレンマを有しています。
よって、正解は1です。高速運転に適しているのは、カテナリ架線の方です。
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02
電車線の支持方式において、カテナリちょう架式と比較した剛体ちょう架式の特徴に関する問題です。
✕ 誤りです。
剛体ちょう架式は、弾性に乏しいため、高速運転には不向きです。
〇 正しいです。
剛体ちょう架式は、強度に優れている為、断線事故が軽減されます。
〇 正しいです。
剛体ちょう架式は、電車天井上部の空間を狭くできるため、トンネル断面を小さくできます。
〇 正しいです。
剛体ちょう架式は、電車線をがいしなどで支持物に直接固定するため、
曲線引装置又は振止装置が不要になります。
鉄道関係にお勤めの方以外には、馴染みの薄い分野です。
「鉄道技術基準」「同解説」を参考にしてください。
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03
電車線の支持方式の、カテナリちょう架式と剛体ちょう架式の特徴の比較に関する問題です。
カテナリちょう架方式は、トロリ線の上方にちょう架線を施設し、ここからハンガなどの金具を使ってトロリ線が、軌道面に平行になるようにした構造の方式です。
剛体ちょう架方式は、トンネルの天井で使用される方式です。鋼やアルミ合金をがいしで支持し、トロリ線を固定する方式です。
剛体ちょう架方式の特徴は次のようになります。
・小さな凸凹で離線しやすいが、トロリ線の断線の恐れが少なくなります。
・曲線引き装置が不要です。
・振れ止め装置が不要です。
・トンネルの高さを低くできます。
・速度は低速向きとなります。
・カテナリちょう架方式は、中速から高速まで利用できます。
・ヘビーカテナリ方式では、大容量で高速の運転に採用されます。
× 誤りです。
高速運転に適しているのは、カテナリちょう架方式です。
剛体ちょう架方式は、低速運転区間で用いられます。
〇 正しいです。
トンネルの天井で鋼やアルミ合金をがいしで支持し、トロリ線を固定するため、トロリ線の断線の確率が低くなります。
〇 正しいです。
剛体ちょう架方式は、トンネルの高さが低くても使えるため、トンネル断面を小さくできます。
〇 正しいです。
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