1級電気工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
午前 イ 問10
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 午前 イ 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
変電所の構成機器に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 酸化亜鉛形避雷器には、直列ギャップが必要である。
- ガス絶縁開閉装置(GIS)は、六ふっ化硫黄ガス(SF6)で絶縁している。
- 負荷時タップ切換変圧器には、切換時に二つのタップ間が短絡しないように限流抵抗が用いられる。
- 中性点接地抵抗器は、電力系統の地絡故障電流を抑制するために設けられる。
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この過去問の解説 (3件)
01
変電所の構成機器に関する基本的な知識が問われています。
不適切です。
酸化亜鉛形避雷器には直列ギャップは必要ありません。
酸化亜鉛形避雷器は、非常に特殊な半導体材料、特に酸化亜鉛(ZnO)を用いて作られており、通常の運用状態(低電圧)では非常に高い抵抗を示し、系統電圧の影響を受けずに安全に動作します。
一方、過電圧(例えば雷による衝撃波)が発生すると、抵抗値が低下し、過電圧を安全にアースに逃がします。
適切です。
GISは不燃性のSF6ガスを圧力容器内に充填し、これにより絶縁を行います。
このガスは高い絶縁性能を持ち、GISのコンパクトな設計にできるメリットもあります。
適切です。
負荷時タップ切換変圧器は、負荷変動に応じて出力電圧を調整するためにタップ切換を行います。
タップ選択器と切換開閉器を使い、必要に応じて限流抵抗がタップ間の短絡を防ぐために用いられます。
適切です。
中性点接地抵抗器は、電力系統における地絡故障時の電流を抑制するために使用されます。
各機器の特性や必要性について深く理解し、それに基づいて問題を解くことが鍵となります。
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02
変電所の構成機器に関する問題です。
×
避雷器はギャップと抵抗を直列とした抵抗計でしたが、酸化亜鉛形避雷器に直列ギャップは不要です。
ただし、直列ギャップを使用しないことで酸化亜鉛素子に系統電圧がいつも掛かるため、1線地絡時の短時間過電圧には注意が必要です。
問題文の「直列ギャップが必要」は、誤りです。
〇
GISは圧力容器内に不燃性の六フッ化硫黄(SF6)ガスを充填し、絶縁しています。
〇
負荷時タップ切換器は、タップ選択器、切換開閉器、タップ切換時にタップ間が短絡したときに流れる循環電流を制限する限流抵抗から構成されています。
〇
中性点抵抗接地方式は、100~1000Ωの抵抗体で接地し、地絡電流を抑制して、通信線への誘導障害の防止と地絡継電器が確実に作動するようにしています。
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03
変電所の構成機器に関する問題です。
✕ 誤りです。
酸化亜鉛形避雷器は、非直線的な抵抗特性を持つ特殊な半導体の効果により、
直列ギャップを必要としないのが特徴です。
〇 正しいです。
六ふっ化硫黄ガスは絶縁性が高いので、機器を小型化できるメリットがあります。
ただし、極めて強い地球温暖化ガスなので、取り扱いには注意が必要です。
〇 正しいです。
タップ間の短絡による循環電流を抑制するために用いられます。
〇 正しいです。
地絡電流による電磁誘導障害を防ぎつつ、地絡事故を確実に検出するために、
地絡電流をある程度制限するために設けられます。
抵抗と直列ギャップによる避雷器に代わって、
酸化亜鉛形避雷器が主流になっています。
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