1級電気工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
午前 ロ 問8
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 午前 ロ 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
送電線の表皮効果に関する記述として、不適当なものはどれか。
- 周波数が高いほど、表皮効果は大きくなる。
- 導電率が小さいほど、表皮効果は小さくなる。
- 表皮効果が小さいほど、電力損失が小さくなる。
- 表皮効果が大きいほど、電線中心部の電流密度は大きくなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
交流が流れる導体で、電流が導体の表面に集中する現象を「表皮効果」といいます。
これは、導体内部の磁場によって生じる逆起電力が、電流の流れを導体の表面に押しやるために起こります。
この現象は、導体の内部抵抗が増加し、電力損失が生じる原因となります。
適切です。
周波数が高くなると、導体内の逆起電力が増加し、電流が表面に集中します。
適切です。
導電率が低い材料では、電流の流れにくさが増し、表皮効果が弱まる傾向があります。
導電率が高い材料では、電流が流れやすくなり、表皮効果が強まります。
適切です。
表皮効果が小さい場合、電流が導体全体に均等に分布し抵抗が減少するため、電力損失も小さくなります。
不適切です。
表皮効果が大きい場合、電流は導体の表面に集中し、電線中心部の電流密度は小さくなります。
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02
送電線の表皮効果に関する問題です。
表皮効果は、電線に交流が流れると、導体の円周方向の磁界に電流とともに時間的な変化が現れ、電磁誘導によって電流の変化を妨げる方向に逆起電力が起こり、電線の中心部に近いと逆起電力が大きくなり、インダクタンスも大きくなって、電流密度が電線の中心部から周辺部に向かい大きくなる現象です。
〇
表皮効果の大きさは表皮深さ d で表され、d = √(2ρ/ωμ)です。
ρは抵抗率、μは透磁率、ωは角速度です。
周波数が大きくなると表皮深さdが小さくなり、表皮効果が大きくなります。
〇
表皮効果が大きくなると電流が表面近くを流れ、電流密度は、導体中心部では小さく、表面では大きくなるため、導電率は大きくなります。
〇
表皮効果が大きくなると電流が表面近くを流れ、導体の断面積が小さくなって抵抗が大きくなるため、電力損失は大きくなります。
したがって、表皮効果が小さいほど、電力損失が小さくなります。
×
表皮効果が大きいと電流が表面近くを流れ、電流密度は、導体中心部では小さく、表面では大きくなります。
したがって、「表皮効果が大きいと電線中心部電流密度は大きくなる」は誤りです。
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03
送電線の表皮効果に関する問題です。
表皮効果とは、電流が電線の表面に偏って流れる現象です。
〇 正しいです。
周波数が高いほどリアクタンスが大きくなり、
逆起電力が大きくなって表皮効果も大きくなります。
〇 正しいです。
導電率が大きいほど、電流が流れやすくなるため、
表皮効果も大きくなります。
〇 正しいです。
表皮効果が小さいほど、電流が電線内を均一に流れるため、
電力損失が小さくなります。
✕ 誤りです。
表皮効果が大きいほど、電流が表面に押しやられて、
電線中心部の電流密度は小さくなります。
細い電線では問題になりませんが、大電力用の太い電線では、
表皮効果による電力損失が問題になります。
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