1級電気工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
午前 ロ 問7

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 午前 ロ 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

三相3線式の地中送電線路において、無負荷時の充電容量QC〔kV・A〕を表す式として、正しいものはどれか。ただし、各記号は次のとおりとする。

V:線間電圧〔kV〕
C:ケーブル1線当たりの静電容量〔μF〕
ω:角周波数〔rad/s〕
  • QC=(1/√3)ωCV×10-3〔kV・A〕
  • QC= ωCV×10-3〔kV・A〕
  • QC= ωCV2 ×10-3〔kV・A〕
  • QC=3ωCV2 ×10-3〔kV・A〕

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この過去問の解説 (3件)

01

静電容量 C により充電されている送電線の充電電流 I は、送電線の線間電圧 V [kV]、周波数 f として、大地と電線の間には、V/√3 の電圧が加わります。

よって I は、

I = 1/(1/ωC) × V/√3 × 10-3

  = 2π f C V/√3 × 10-3 [A]

1相当たりの充電容量 Qc1 [kV・A] は、

Qc1 = V/√3 × I

3相での充電容量は、

Qc = 3 Qc1

  = 3V/√3 × I

 = 2π f C V2 × 10-3 [kV・A]

ω = 2π f であるため、

Qc = ω C V2 × 10-3 [kV・A]

選択肢1. QC=(1/√3)ωCV×10-3〔kV・A〕

×

(1/√3)と V は誤りです。

選択肢2. QC= ωCV×10-3〔kV・A〕

×

V は誤りで、 V2 です。

選択肢3. QC= ωCV2 ×10-3〔kV・A〕

解説どおりの計算式となっています。

選択肢4. QC=3ωCV2 ×10-3〔kV・A〕

×

3ω は誤りで ω が正しいです。

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02

まず1相分の充電容量 (QC1) を計算します。

線間電圧は V なので、相電圧は V/√3 となり、充電電流 (I) より1相分の充電容量 (QC1) は、

 QC1 = (10^3V×/√3) × I [V・A]

です。

ここで I は 10^3ω10-^6CV/√3 ですので、

 QC1 =(10^3V/√3) × (10^ − 3ωCV/√3)

  = ωCV^2 /3 [V・A]

となります。

三相分は×3をして求めます。

 QC = 3 × QC1

 QC = 3 ×(ωCV^2/3)

  = ωCV^2 [V・A]

  = ωCV^2 ×10^-3 [kV・A]

となります。

選択肢3. QC= ωCV2 ×10-3〔kV・A〕

こちらが正解です。

まとめ

静電容量と線間電圧の関係、そして角周波数を適切に組み合わせて、充電容量の正しい式を導き出せるかが鍵となります。

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03

三相3線式の地中送電線路において、無負荷時の充電容量の計算問題です。

 

1相分の等価回路で計算します。

 

相電圧=V/√3

インピーダンス=1/ωC

 

なので、充電電流Iは、

I=ωC・V/√3

となります。

 

充電容量は、充電電圧×充電電流と定義されるので、1相分の充電容量Qは

Q=V/√3・ωC・V/√3

 =ωCV2//3

となり、3相分の充電容量はQcは、

Qc=3Q=ωCV

 

単位を考慮して、

Qc=ωCV2×10-3   KVA

 

となります。

 

 

選択肢1. QC=(1/√3)ωCV×10-3〔kV・A〕

✕ 誤りです。

選択肢2. QC= ωCV×10-3〔kV・A〕

✕ 誤りです。

選択肢3. QC= ωCV2 ×10-3〔kV・A〕

〇 正しいです。

選択肢4. QC=3ωCV2 ×10-3〔kV・A〕

✕ 誤りです。

まとめ

1相分の等価回路を考える時、電圧は相電圧となることに注意します。

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