1級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)
問16 (午前 ハ 問4)
問題文
電力系統保護の基本的な考え方として、最も不適当なものはどれか。
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和6年度(2024年) 問16(午前 ハ 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
電力系統保護の基本的な考え方として、最も不適当なものはどれか。
- 事故除去のための遮断区間を必要最小限にとどめ、停電範囲を局限化する。
- 隣り合った保護区間は保護範囲が重ならないようにして、事故を検出する。
- 基幹系統など重要性を考慮して複数の保護継電器を設置し、保護の確実化を図る。
- 主保護が何らかの原因で不動作となっても事故が除去できるよう、後備保護を検討する。
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この過去問の解説 (1件)
01
電力系統保護は、電力の安定供給を維持するために欠かせない重要な技術です。この問題では、電力系統保護の基本的な考え方に関する知識が問われています。各選択肢の正確性と適切性を理解することが求められます。ここでは、それぞれの選択肢について詳しく見ていきます。
事故除去のための遮断区間を必要最小限にとどめ、停電範囲を局限化する。 この考え方は、事故が発生した際に影響を受ける範囲を最小限に抑えるためのものです。事故の影響を受ける部分だけを遮断し、他の部分への影響を避けることで、停電の範囲を局限化します。これにより、電力供給の信頼性を高めることができます。
隣り合った保護区間は保護範囲が重ならないようにして、事故を検出する。 この選択肢は誤りです。実際には、隣接する保護区間はある程度の重なりを持つように設計されます。この重なりにより、どちらかの保護区間が故障した場合でも、他方の保護区間が事故を検出して対処することが可能になります。保護範囲が全く重ならない設計では、保護失敗時に事故の検出が難しくなるリスクが増します。
基幹系統など重要性を考慮して複数の保護継電器を設置し、保護の確実化を図る。 重要な電力系統では、保護の確実性を高めるために複数の保護継電器を設置することが一般的です。複数の保護継電器を使用することで、いずれかの保護が機能しなくなった場合でも他の保護が機能し、事故の影響を最小限に抑えることができます。
主保護が何らかの原因で不動作となっても事故が除去できるよう、後備保護を検討する。 主保護が何らかの原因で作動しない場合に備えて、後備保護(バックアップ保護)を設置することが重要です。これにより、主保護が失敗した場合でも、後備保護が作動して事故を除去し、電力系統の安定性を保つことができます。
電力系統保護は、電力の安定供給を維持するための重要な技術です。各選択肢の正確性と適切性を以下に示します:
事故除去のための遮断区間を必要最小限にとどめ、停電範囲を局限化する。 事故の影響を最小限に抑えるため、必要最小限の範囲だけを遮断することで停電範囲を局限化します。これにより、電力供給の信頼性が向上します。
隣り合った保護区間は保護範囲が重ならないようにして、事故を検出する。 この選択肢は誤りです。隣接する保護区間はある程度の重なりを持つべきです。この重なりにより、一方の保護が機能しなかった場合でも他方が事故を検出し対応できるため、保護範囲が全く重ならない設計は不適切です。
基幹系統など重要性を考慮して複数の保護継電器を設置し、保護の確実化を図る。 重要な電力系統には複数の保護継電器を設置して保護の確実性を高めます。これにより、一つの保護装置が故障しても他の装置が機能し続けます。
主保護が何らかの原因で不動作となっても事故が除去できるよう、後備保護を検討する。 主保護が機能しない場合に備えて後備保護を設置することは重要です。これにより、主保護が不動作の場合でも後備保護が作動して事故を除去できます。
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