2級電気工事施工管理技士の過去問
平成29年度(2017年)
1 問10

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 平成29年度(2017年) 1 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

低圧配電系統における電気方式のうち、単相2線式と比較した三相3線式の特徴として、最も不適当なものはどれか。
ただし、線間電圧、力率及び送電距離は同一とし、材質と太さが同じ電線を用いるものとする。
  • 電線1条当たりの送電電力は大きくなる。
  • 送電電力が等しい場合には、送電損失が大きくなる。
  • 回転磁界が容易に得られ、電動機の使用に適している。
  • 平衡三相の瞬時電力は一定で脈動しない。

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この過去問の解説 (3件)

01

配電線の電力損失は計算で求められますが、
単相2線式の場合
PL=2I^2 r
で求められ
三相3線式の場合
PL=3I^2 r
の公式で損失が求められます。
式からわかるように1本の電線の損失を2線式なら2本(2倍)、3線式なら3本(3倍)という考えですので、
「線間電圧、力率及び送電距離は同一とし、材質と太さが同じ電線を用いるものとする。」
という条件であれば3線式の方が損失が小さくなる事がわかります。

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02

正解は2です。

1の電線1条当たりの送電電力は、3相の方が15%強ほど大きくなります。
線間電圧をV、電流をIとすると、送電電力は単相ではVI、3相では√3VIですから、1条当たりでは単相がVI/2、3相が√3VI/3となるからです。

2の送電電力が等しい場合には、流れる電流は3相では 1/√3 になりますから、1条当たりの損失(抵抗をRとしたときの銅損:RI^2)は、単相に対して3相では 1/3 になります。
したがって3相での損失は単相の半分になります。

3に記載のように、3相では回転磁界が容易に得られ、電動機の使用に適しています。

4に記載のように、平衡三相の瞬時電力は一定で脈動しません。

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03

三相3線式は、位相が120度ずつ異ならせた交流電流を3本の電線で送るものです。

いわゆる“動力”であり、“電灯”の単相2線式や単相3線式に比べ、多くの利点があります。
選択肢の1・3・4 はそうした利点を述べています。

しかし、2 は不適当です。
送電電力が等しければ、線電流は小さくなり、結果として送電損失は小さくなるからです。

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