2級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)後期
1 問10
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問題
2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年)後期 1 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
配電系統に生じる電力損失の軽減対策として、最も不適当なものはどれか。
- 給電点をできるだけ負荷の中心に移す。
- 電力用コンデンサを設置して力率を改善する。
- 単相3線式の配電方式を採用する。
- 柱上変圧器の低圧側の中性点を接地する。
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この過去問の解説 (3件)
01
配電系統において、電力損失の発生を防止するためには、負荷までの距離を抑えたり、無効電力を打ち消すことが重要になります。
給電点の位置を負荷の中心とし、距離を短くすることによって、電圧降下および電力損失を軽減します。正しいです。
電力用コンデンサは、重負荷時に進み位相の無効電力を供給することで、遅れ分の無効電力と相殺し、総合的な無効電力の軽減が可能となります。正しいです。
単相3戦式は、使用する3線のうちの1線を中性線とした方式です。
単相2戦式と比べて電線を細くでき、電力損失を抑えられます。正しいです。
柱上変圧器では低圧側を接地することで、低圧側に高電圧が発生するのを防止できますが、電力損失の軽減とは関係がありません。誤りです。
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02
電力損失を電路方式に対して比較したものが、下の表です。
――――――――――――――――――――――――――――――
電路方式 電力 1線当たりの電力損失(P)
――――――――――――――――――――――――――――――
単相2線式 V I cosθ/2 P=2 I2 R = 100 %
単相3線式 2 V I cosθ/3 P=2 ((1/2) I)2 R = 25 %
三相3線式 √3 V I cosθ/3 P=3 ((1/√3) I))2 R = 50 %
――――――――――――――――――――――――――――――
*1線当たりの電力損失では、単相2線式で発生する電流をIとして、それぞれの配線方式での電流をIと比較した電流をIを使った計算式としています。
*Rは1線当たりの線抵抗です。
この表から、次のことが分かります。
*計算式右端の%表示は、単相2線式を100%としたときの電力損失の減少率です。
・ 1線当たりの線抵抗を減らせば、電力損失が減る。そのためには、負荷と給電元の距離を短くする。
・ 力率(cosθ)を1に近づける改善をする。
・ 単相3線式が最も電力損失が少ない。
○ 電力損失の軽減対策です。
○ 電力損失の軽減対策です。
○ 電力損失の軽減対策です。
× 電力損失と関係ありません。
変圧器の中性点を接地は、地絡時の過電圧に対する保護対策です。
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03
配電系統に生じる電力損失の軽減対策に関する問題です。
正しいです。
給電点を負荷の中央にすることで、負荷までの亘長が短くなり、電圧降下を少なくすることができます。
正しいです。
電力用コンデンサを設置して力率を改善することで、送電効率を上げることができます。
正しいです。
単相2線式や三相3線式と比べて、単相3線式は電圧降下が少ないです。
誤りです。
柱上変圧器の低圧側の中性点の接地は、高圧と低圧の混触時に低圧側の過電圧を抑制するために設けます。
柱上変圧器の低圧側の接地は、電技解釈24条(高圧又は特別高圧と低圧との混触による危険防止施設)に規定されています。
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