2級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)後期
2 問14

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年)後期 2 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

変電所の変圧器の騒音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 変圧器の騒音には、巻線間に働く電磁力で生じる振動による通電騒音がある。
  • 変圧器の騒音には、磁気ひずみなどで鉄心に生じる振動による励磁騒音がある。
  • 鉄心に高配向性けい素鋼板を使用することは、騒音対策に有効である。
  • 鉄心の磁束密度を高くすることは、騒音対策に有効である。

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この過去問の解説 (3件)

01

変圧器の騒音の原因は、ほとんどが鉄心の磁気歪現象によって起こる鉄心の振動です。

その他には、巻線に働く電磁力による振動も原因となることもあります。

鉄心による騒音は、鉄心の重量、脚の長さ、磁束密度、これらが大きいほど騒音が大きくなります。対策には、次のようなことがあります。

鉄心の磁束密度を小さくして、磁気歪を小さくする。

鉄心の材料に、磁気歪が小さい方向性ケイ素鋼板のような座愛量で、鉄心に機械的歪を発生させない。

・タンクと鉄心の間に防振ゴムやバネを入れて、タンクへの振動を伝えないようにします。

・変圧器全体を防振支持となるように、変圧器基礎との間に防振ゴムを挿入します。

選択肢1. 変圧器の騒音には、巻線間に働く電磁力で生じる振動による通電騒音がある。

○ 正解です。

選択肢2. 変圧器の騒音には、磁気ひずみなどで鉄心に生じる振動による励磁騒音がある。

○ 正解です。

選択肢3. 鉄心に高配向性けい素鋼板を使用することは、騒音対策に有効である。

○ 正解です。

選択肢4. 鉄心の磁束密度を高くすることは、騒音対策に有効である。

× 誤りです。

鉄心の磁束密度を高くするのではなく、小さくします。

まとめ

<まとめ>

変圧器の騒音の原因は鉄心の歪みによる振動です。騒音を抑える対策は、歪を発生させない、発生しても振動を伝播させないことです。

歪の発生は、鉄心の材料によるものなので、鉄鋼メーカーの協力で材料を変えることが対策になります。振動の伝播は、伝播させない設置方法が対策です。

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02

変電所の変圧器の騒音に関する問題です。

選択肢1. 変圧器の騒音には、巻線間に働く電磁力で生じる振動による通電騒音がある。

正しいです。

選択肢2. 変圧器の騒音には、磁気ひずみなどで鉄心に生じる振動による励磁騒音がある。

正しいです。

選択肢3. 鉄心に高配向性けい素鋼板を使用することは、騒音対策に有効である。

正しいです。

鉄心に高配向性けい素鋼板を使用することで、磁気ひずみを小さくすることができます。

選択肢4. 鉄心の磁束密度を高くすることは、騒音対策に有効である。

誤りです。

鉄心の磁束密度を高くすると、鉄心の振動が大きくなるため、騒音対策には有効ではありません。

まとめ

他の騒音対策としては、変圧器本体や防音壁の下に防振ゴムを敷いて、振動を抑える方法などがあります。

参考になった数6

03

変圧器の騒音の原因としては、けい素鋼板の磁歪によるもの、鉄芯の継目や成層間に生じる磁気力による振動、巻線やコイル間に生じる電磁力による振動が挙げられます。

高配向性けい素板の適用や、磁束密度を小さくすることが対策となります。

選択肢1. 変圧器の騒音には、巻線間に働く電磁力で生じる振動による通電騒音がある。

正しいです。

選択肢2. 変圧器の騒音には、磁気ひずみなどで鉄心に生じる振動による励磁騒音がある。

正しいです。

選択肢3. 鉄心に高配向性けい素鋼板を使用することは、騒音対策に有効である。

正しいです。

選択肢4. 鉄心の磁束密度を高くすることは、騒音対策に有効である。

誤りです。

「鉄心の磁束密度を小さくすること」が正しいです。

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