2級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)後期
2 問18
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問題
2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年)後期 2 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
架空送電線により通信線に発生する電磁誘導障害の軽減対策として、最も不適当なものはどれか。
- 送電線と通信線の離隔距離を大きくする。
- 通信線に遮へい層付ケーブルを使用する。
- 架空地線に導電率のよい材料を使用する。
- 直接接地方式を採用する。
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この過去問の解説 (3件)
01
架空送電線により通信線に発生する電磁誘導障害の軽減対策としては、中性点と接地間に高抵抗を設けあるいは非接地とする方法、ねん架によ電気的な不平衡を無くす方法、金属遮へい層(シールド線)の採用などが挙げられます。
電線間にある程度の距離が確保されていれば、電磁誘導は生じません。
正しいです。
通信線に流れる信号には高周波成分が含まれており、これらを逃さないと電磁誘導の原因となります。高周波成分はこの遮へい層を介して、接地線へと逃がすことになります。
正しいです。
電磁誘導の原因の1つとして、雷撃も含まれます。
雷撃を受けた際には、この大電流を架空地線から鉄塔へ、そして大地へと逃がす必要があるので、架空地線の導電率も高いことが求められます。
正しいです。
直接接地方式は、中性点と接地間に抵抗を設けず、導体で直接接地する方式です。
187kV以上の送電系統で採用されます。地絡が発生した際は、大きな地絡電流が流れるため、周りの機器に対して電磁誘導を起こす恐れがあります。
誤りです。
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02
送電線が三相であれば、負荷に合わせてバランス状態で送電しているため、平常時には電磁誘導電圧は生じません。しかし、地絡などで大電流が流れると、電磁誘導作用が通信線の及び、大きな誘導電圧が生じます。
送電線と通信線への電磁誘導障害の対策として、次のことが挙げられます。
・ 電力線と通信線の離隔距離を大きくして、相互インダクタンスを小さくします。
・ 通信線をケーブル化して遮へい線を採用します。遮へいは導電率の良いものを選ぶことで、電磁誘導が軽減できます。
・ 導電率の良い架空地線を設置して、なるべく条数を増やせば遮へい効果が上がります。
・ 消弧リアクトルや高抵抗接地方式を採用し、中性点の接地抵抗を大きくすることで地絡電流が制限できます。直接接地方式では地絡電流が最大となり、電磁誘導が避けられません。地絡が起きたときは、送電線の地絡回路を高速で遮断するようにします。
・ 三相の送電線は、ねん架して常時の電磁誘導を小さくします。
○ 適切です。
○ 適切です。
○ 適切です。
× 最も不適切です。
直接接地方式では地絡などの事故が起きたときに、通信線に大きな電磁誘導が発生します。そのため、抵抗接地方式か消弧リアクトル接地方式とします。
電磁誘導対策は、そのまま通信線の静電誘導障害を低減します。
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03
架空送電線により通信線に発生する電磁誘導障害の軽減対策に関する問題です。
送電線と通信線の離隔を大きくとることで、電磁誘導を軽減することができます。
したがって、記載内容は正しいです。
通信線に遮へい層ケーブルを使用することで、電磁誘導を低減することができます。
したがて、記載内容は正しいです。
架空地線に導電率のよい材料を使用することで、1線地絡時の故障電流をより分流させることができるため、電磁誘導を低減することができます。
したがって、記載内容は正しいです。
直接接地方式は地絡事故時に中性点に流れる電流が大きいため、電磁誘導障害について検討が必要です。
したがって、記載内容は誤りです。
通信線の誘導障害を軽減する方法として、抵抗接地等にして、地絡事故時に中性点に流れる電流を抑制することがあります。
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