2級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)後期
2 問30

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年)後期 2 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

電車線路におけるトロリ線の偏いに関する記述として、不適当なものはどれか。
  • 偏いとは、レール中心に対するトロリ線の左右の偏りのことをいう。
  • レールの曲線区間では、トロリ線には必然的に偏いが発生する。
  • レールの直線区間では、パンタグラフの摩耗を平均的にするため、トロリ線にはジグザグに偏いをつけている。
  • 風圧が一定の場合、トロリ線の張力を大きくすると、偏いは大きくなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

日本国内では、平坦な地形よりもそうでない複雑な地形の方が多いため、レールがカーブする区間が必然的に多くなります。特にそういったカーブ区間を走行すると、パンタグラフとトロリ線の接触位置がレール中心からずれることになり、これをトロリ線の偏いといいます。

選択肢1. 偏いとは、レール中心に対するトロリ線の左右の偏りのことをいう。

正しいです。

選択肢2. レールの曲線区間では、トロリ線には必然的に偏いが発生する。

正しいです。

選択肢3. レールの直線区間では、パンタグラフの摩耗を平均的にするため、トロリ線にはジグザグに偏いをつけている。

トロリ線にジグザグな偏いをつけることで、パンダグラフの局部的な消耗を避けることができます。正しいです。

選択肢4. 風圧が一定の場合、トロリ線の張力を大きくすると、偏いは大きくなる。

トロリ線の高さは、その張力を大きくすることで均一さを確保することができます。

これにより安定し、偏いを抑えられますので、誤りです。

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02

電車線路の1つは、架空単線式と言い、レールとレールの上方に平行に通っているトロリ線の間で電力を供給する方式です。

トロリ線とレール中心に対する片寄りが偏いです。偏いには、左右偏いはレールの曲線や強風時の車両とトロリ線の動揺から、左右それぞれに最大の偏いの大きさが規定されています。

レールの曲線間では、トロリ線が内側に行こうとする横張力が発生しますが、偏いが発生しないように曲線引き装置で外側から引っ張っていることで、偏いを規定値内に納めています。

カーブの強い区間では、曲線引き装置が使用されますが、カーブが緩い区間では、振れ止め装置が使用されます。

トロリ線はパンタグラフの摩耗が偏らないように、レールに対してジグザグになるように引かれています。

トロリ線が風圧による変いを避けるために、振れ止め金具を使い、風圧による動揺を抑制します。

選択肢1. 偏いとは、レール中心に対するトロリ線の左右の偏りのことをいう。

 適切な記述です。

選択肢2. レールの曲線区間では、トロリ線には必然的に偏いが発生する。

 適切な記述です。

選択肢3. レールの直線区間では、パンタグラフの摩耗を平均的にするため、トロリ線にはジグザグに偏いをつけている。

 適切な記述です。

選択肢4. 風圧が一定の場合、トロリ線の張力を大きくすると、偏いは大きくなる。

× 不適当な記述です。

風圧によりトロリ線の偏いを小さくするためには、振れ止め金具を使用します。

参考になった数3

03

電車線路におけるトロリ線の偏いに関する問題です。

選択肢1. 偏いとは、レール中心に対するトロリ線の左右の偏りのことをいう。

正しいです。

パンダグラフが局部的に摩耗するのを防止するために、左右に編いをつける必要があります。

選択肢2. レールの曲線区間では、トロリ線には必然的に偏いが発生する。

正しいです。

トロリ線はレールのような曲線にならないため、必然的に編いが生じます。

選択肢3. レールの直線区間では、パンタグラフの摩耗を平均的にするため、トロリ線にはジグザグに偏いをつけている。

正しいです。

パンダグラフが局部的に摩耗するのを防止するために、直線部ではトロリ線をジグザグに架設します。

選択肢4. 風圧が一定の場合、トロリ線の張力を大きくすると、偏いは大きくなる。

誤りです。

トロリ線の張力を大きくすると風圧による編いは小さくなります。

参考になった数1