2級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)後期
5 問46

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年)後期 5 問46 (訂正依頼・報告はこちら)

明り掘削の作業における、労働者の危険を防止するための措置に関する記述として、「労働安全衛生法」上、不適当なものはどれか。
  • 地中電線路を損壊するおそれがあったので、掘削機械を使用せず手掘りで掘削した。
  • 要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用について、地山の掘削作業主任者が監視した。
  • 土止め支保工を設けたので、設置後7日ごとに点検した。
  • 掘削面の高さが5m以上の砂からなる地山を手掘りで掘削するので、掘削面のこう配を60度とした。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

土砂崩れが発生しないよう、掘削の作業場所に応じて、安全に作業をできるようにする必要があります。

選択肢1. 地中電線路を損壊するおそれがあったので、掘削機械を使用せず手掘りで掘削した。

地下に埋設された工作物を掘削前に把握し、埋設物を事前に確認した場合には、掘削機械を使用せずに手掘りで掘削作業を行います。

選択肢2. 要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用について、地山の掘削作業主任者が監視した。

地山の掘削作業主任者により、要求性能墜落制止用器具等及び保護棒の使用について、安衛則にて、地山の掘削土地を監視することが義務付けられている。

選択肢3. 土止め支保工を設けたので、設置後7日ごとに点検した。

土留め支保工を設けた後、土留め支保工が安全であるかどうか、設置後7日ごとに点検する必要があります。

選択肢4. 掘削面の高さが5m以上の砂からなる地山を手掘りで掘削するので、掘削面のこう配を60度とした。

砂からなる地山の掘削については、①地山の高さ5m未満もしくは、②掘削勾配35度以下というどちらかの基準を守って作業を行います。

参考になった数29

02

明り掘削作業時の危険の防止について、「労働安全衛生規則」第355条から373条で安全作業に対して規定されています。

➀ 崩壊しやすい地山の掘削規定

手掘りにより崩壊しやすい状態の地山の掘削は次のようにします。

・砂からなる地山の場合は、掘削面の勾配を35度以下とするか、切削面の高さを 5 m未満とすること。

なお、地山の手掘り掘削作業時には、地山の種類に応じた掘削面の勾配が規定されています。地山の種類には、岩盤か堅い粘度地山、その他の地山に分けて規定され、その他の地山の場合は、次の表のように規定されています。ただし、砂からなる地山など崩壊しやすい状態の地山は除かれます

―――――――――――――――――

掘削面の高さ    掘削面の勾配

―――――――――――――――――

2 m未満       90度以下

2 m以上 5 m未満   75度以下

5 m以上       60度以下

―――――――――――――――――

② 掘削作業主任者の職務規定

地山の掘削では、掘削作業主任者を選出され、次の職務を行います。

・作業方法の決定と、作業の直接指揮

・器具や工具の点検と、不良品の除去

作業員が安全帯・保護帽を使用していることの監視

③ 土止め支保工の点検の規定

土止め支保工を設けたときは、設けてから7日を超えない期間ごとに、点検します。異常があれば、直ちに補修し、地震などで軟弱化したときは、補強します。

④ 掘削機械の使用禁止規定

明り掘削作業時に、ガス管や地中電線路、地下の工作物などがあって、掘削機を使えば損壊させる恐れがあれば、掘削機械の使用をさせてはいけません。

選択肢1. 地中電線路を損壊するおそれがあったので、掘削機械を使用せず手掘りで掘削した。

〇 正解です。

選択肢2. 要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用について、地山の掘削作業主任者が監視した。

〇 正解です。

選択肢3. 土止め支保工を設けたので、設置後7日ごとに点検した。

〇 正解です。

選択肢4. 掘削面の高さが5m以上の砂からなる地山を手掘りで掘削するので、掘削面のこう配を60度とした。

× 誤りです。

砂からなる地山の場合は、掘削面の勾配を35度以下とするか、切削面の高さを 5 m未満とします。

その前の条項で、解説➀で示した表が載っているため、この選択肢を正解としたかもしれませんが、いわゆる引っ掛け問題です。

参考になった数9

03

明り掘削の作業における、労働者の危険を防止するための措置に関する問題です。

選択肢1. 地中電線路を損壊するおそれがあったので、掘削機械を使用せず手掘りで掘削した。

正しいです。

安衛則363条(掘削機械等の使用禁止)に、「事業者は、明り掘削の作業を行なう場合において、掘削機械、積込機械及び運搬機械の使用によるガス導管、地中電線路その他地下に存する工作物の損壊により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、これらの機械を使用してはならない。」と規定されています。

選択肢2. 要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用について、地山の掘削作業主任者が監視した。

正しいです。

安衛則360条(地山の掘削作業主任者の職務)に、「事業者は、地山の掘削作業主任者に、次の事項を行わせなければならない。

 一 作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること。

 二 器具及び工具を点検し、不良品を取り除くこと。

 三 要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用状況を監視すること。」

と規定されています。

選択肢3. 土止め支保工を設けたので、設置後7日ごとに点検した。

正しいです。

安衛則第373条(点検)に、「事業者は、土止め支保工を設けたときは、その後7日をこえない期間ごと、中震以上の地震の後及び大雨等により地山が急激に軟弱化するおそれのある事態が生じた後に、次の事項について点検し、異常を認めたときは、直ちに、補強し、又は補修しなければならない。」と規定されています。

選択肢4. 掘削面の高さが5m以上の砂からなる地山を手掘りで掘削するので、掘削面のこう配を60度とした。

誤りです。

安衛則357条に、「事業者は、手掘りにより砂からなる地山又は発破等により崩壊しやすい状態になっている地山の掘削の作業を行なうときは、次に定めるところによらなければならない。

 一 砂からなる地山にあっては、掘削面のこう配を35度以下とし、

   又は掘削面の高さを5m未満とすること。

と規定されています。

参考になった数3