2級電気工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)後期
4 問2

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年)後期 4 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

仮設計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 仮設計画では、あらかじめ近隣の道路、周辺交通状況及び隣地の状況を調査する。
  • 仮設計画の良否は、工程やその他の計画に影響を及ぼし、工事の品質に影響を与える。
  • 仮設計画は、契約書及び設計図書に特別の定めがある場合を除き、発注者がその責任において定める。
  • 仮設建物は、工事の進捗に伴う移動の多い場所には配置しない。
  • 仮設計画は、安全の基本となるもので、関係法令を遵守して立案しなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

仮設計画とは、足場の組み立てやネットの設置による仮設や、その設計図面のことをいいます。これにより、作業効率や安全性、品質を確保されます。

選択肢1. 仮設計画では、あらかじめ近隣の道路、周辺交通状況及び隣地の状況を調査する。

仮設を難なく行うためには、仮設用の資材の搬入経路や、公害を起こすおそれがないかなどの把握・確認が必要なことから、調査は欠かせません。正しいです。

選択肢2. 仮設計画の良否は、工程やその他の計画に影響を及ぼし、工事の品質に影響を与える。

正しいです。

選択肢3. 仮設計画は、契約書及び設計図書に特別の定めがある場合を除き、発注者がその責任において定める。

仮設計画については、発注者でなく受注者が定めます。

誤りです。

選択肢4. 仮設建物は、工事の進捗に伴う移動の多い場所には配置しない。

仮設建物は、移動の少ない場所に配置し、工事に支障をきたさないようにします。

正しいです。

選択肢5. 仮設計画は、安全の基本となるもので、関係法令を遵守して立案しなければならない。

正しいです。

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02

建設工事の契約が取り交わされると、契約図書・契約書・契約約款に基づき、工事完了までの基本工程作成と管理組織の構築、工種作業者の選定・手配から始まります。併せて、現場の状況の確認・調査を行います。

初めに、総合計画書の作成を行い、発注者の了解のもとに、工種ごとに施工計画書を作成に入ります。

総合計画書あるいは施工計画書には、仮設計画書の作成が含まれます。

仮設計画書の作成にあたっては、次の点を留意して作成に当たります。

➀ 仮設計画の責任者

・仮設計画は設計図書や図面には反映されず、場合によっては発注者からの要望などが、打合せ覚書に記載されることがあります。

仮設計画は、発注者の要望を含めて、受注者が計画と実施する責任があります

② 現場状況の確認

・工事現場の寸法や高低値

・電力や電話の引き込み

・電気・ガス・水道・排水

・現場内の及び周辺の障害物(配管・ケーブル・建築物・基礎や杭・有毒物)

・周辺の交通・道路状況

・近隣学校や駅や人通り状況

③ 現場事務所

工程の進捗に伴って移動が頻繁に発生する場所を避けます

・事務所までに資材搬入・解体・搬出のしやすい場所を選定します。

④ 関係法令の確認と必要な手順の確認

・仮設計画に限らず、建設計画で関係法令と必要な手続きは確認済みですが、仮設物の設置や撤去として別の角度から見た場合、必要な法令や手続きが出てきます

⑤ 材料・機械などの仮置場の確認

・各工種ごとに必要資材・道具などの内容と、置場の面積と割当を確認します。

⑥ 工事工程や工事品質への影響

・➀から⑤までの仮設計画を確実に実施しないと、工事に必要なものが揃わないなどの影響が出て、全体及び工種ごとの工事工程や工事品質に影響を及ぼします

選択肢1. 仮設計画では、あらかじめ近隣の道路、周辺交通状況及び隣地の状況を調査する。

〇 正しい内容です。

仮設計画書の作成の留意点 の通りです。

選択肢2. 仮設計画の良否は、工程やその他の計画に影響を及ぼし、工事の品質に影響を与える。

〇 正しい内容です。

仮設計画書の作成の留意点 の通りです。

選択肢3. 仮設計画は、契約書及び設計図書に特別の定めがある場合を除き、発注者がその責任において定める。

× 誤った内容です。

仮設計画書の作成の留意点 の通りです。

発注者が仮設計画の要望を出すことがあっても、責任をもって定めることはありませんので、誤りです。

選択肢4. 仮設建物は、工事の進捗に伴う移動の多い場所には配置しない。

〇 正しい内容です。

仮設計画書の作成の留意点 の通りです。

選択肢5. 仮設計画は、安全の基本となるもので、関係法令を遵守して立案しなければならない。

〇 正しい内容です。

仮設計画書の作成の留意点の通りです。

まとめ

仮設計画は、工種ごとに異なってきます。したがって、全体を統括する部門、工種ごとの部門が、それぞれ必要な仮設計画を作成して、それらを併せたものが、総合計画書の中の仮設計画となります。

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03

工事を請け負った施工業者には、安全に工事を進めるために、仮設計画書を作成する義務があります。

選択肢1. 仮設計画では、あらかじめ近隣の道路、周辺交通状況及び隣地の状況を調査する。

仮設計画作成前に、あらかじめ工事場所の建物内部の用途や工事関係外の人の出入りについて把握し、周辺地域や道路の交通量等を把握しておく必要があります。

選択肢2. 仮設計画の良否は、工程やその他の計画に影響を及ぼし、工事の品質に影響を与える。

工事をする施設や周辺への配慮に欠けた仮設計画は、工事そのものの品質や工程計画に悪影響を及ぼします。

選択肢3. 仮設計画は、契約書及び設計図書に特別の定めがある場合を除き、発注者がその責任において定める。

仮設計画は、基本的に施工業者が作成します。

選択肢4. 仮設建物は、工事の進捗に伴う移動の多い場所には配置しない。

仮説計画を実施するために設置する仮設物は、第三者の出入りが少ない場所を選んで設置します。

選択肢5. 仮設計画は、安全の基本となるもので、関係法令を遵守して立案しなければならない。

一時的に使用する仮設物とはいえ、関係法令に則していない仮設計画をしてはいけません。

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