介護福祉士の過去問
第22回(平成21年度)
形態別介護技術 問120

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問題

介護福祉士国家試験 第22回(平成21年度) 形態別介護技術 問120 (訂正依頼・報告はこちら)

呼吸器障害のあるKさんの在宅生活に関する次の事例を読んで、問題について答えなさい。
【事例】
Kさん(70歳、男性)は単身生活をしていた。10年前に慢性閉塞性肺疾患と診断され治療を続けてきた。3か月前呼吸困難となり 入院したが、2週間前に退院し在宅酸素療法が開始された。
介護保険認定は、要介護2であった。退院後は共働きの長男夫婦がKさん宅に同居することになった。週2回程度の入浴を許可されて いるが、長男夫婦は鼻カニューレをしながらの入浴介助に不安があり、自分達では行っていない。Kさんは、同居期間が短い長男の妻 に対して遠慮することも多く、昼食の準備は自分で行おうとしているが、食欲がないと食事を摂取しない時がある。
退院時、訪問看護と訪問介護が導入された。訪問介護では清潔保持、調理介助、月1回の通院介助が行われている。

【問題】
長男夫婦に入浴介助の方法を指導する際の留意点に関する次の記述のうち、適切なものを一つ選びなさい。
  • 時間をかけてゆっくり入浴する。
  • 口唇が紫色の場合は入浴しない。
  • 身体を洗うときは、全介助で行う。
  • 首まで湯につかる。
  • 入浴後は冷房のきいた部屋で休む。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。
口唇が紫色ということは、チアノーゼといって、血液中の酸素が減少している可能性が高いです。入浴をさせず、医師に連絡をとるよう、指導します。

他の選択肢については、以下のとおりです。
1→入浴は体力を消耗するため、短く設定します。
3→ご自身でできることはご自身からやってもらうことが大切です。
4→心臓や肺に負担をかけないよう、半身浴にすべきです。
5→入浴後は、湯冷めをしないように保温する必要があります。冷房がきいている部屋だと温度差で風邪をひいてしまいます。

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02

正解は2です。

1(×)入浴時間は、長く時間をかけるほど身体に負担がかかります。
3(×)Kさん自身が行えることに対して全介助する必要はありません。
4(×)湯に浸かる部分が多いほど身体への負担も大きくなります。湯の温度、浸かり方にも気をつけなければいけません。
5(×)急な温度の変化は身体によくありません。また、湯冷めしてしまう可能性もあるので適切ではありません。

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03

正解は「2」です。
口唇が紫色になっているのはチアノーゼが起きていると考えられます。
血液中の酸素量が低い状態です。身体を保温して様子を見ても継続するようであれば、訪問看護の担当看護師やかかりつけ医に連絡する必要があります。


1 ×…入浴は疲労にもつながるため、長湯は避けるようにします。

3 ×…負担は避けるべきですが、生活の中で自分でもできることまで介助してしまうのは好ましくありません。

4 ×…首まで浸かると水圧が負担となります。浴室内が寒くないようにして半身浴した方が負担が軽減されます。

5 ×…入浴後は暖かくして保温します。風邪をひいてしまうと、重症化するリスクが高いので注意が必要です。

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