介護福祉士の過去問
第21回(平成20年度)
老人・障害者の心理 問41
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
介護福祉士国家試験 第21回(平成20年度) 老人・障害者の心理 問41 (訂正依頼・報告はこちら)
先天性視覚障害児の障害形態と発達に関する次の記述のうち、最も適切なものを一つ選びなさい。
- 1歳ごろの早期から教育訓練を始めないと、発達が停滞する。
- バーバリズムとは、適切な概念やイメージの裏づけがないままに、言葉だけ学習してしまう状態のことをいう。
- 視覚的には理解できないが、2歳ごろから視覚障害であることは自覚している。
- 代償機能とは、聴覚がより発達し、視覚機能の情報収集力を超えていくことである。
- 身体を揺するなどの自己刺激的な行動をとるのは、外界からの刺激が過剰なためである。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (4件)
01
1:早期からの教育訓練を行う事は確かに望ましいですが、遅く始めたからと言って「発達が停滞する」とまでは言えません。
3:2歳では「自分」「パパ」「ママ」「お友達」といった自分と他人は違う存在であるという理解は出来ていても、まだ「自分が他人と違う」という事を理解する事が出来ません。まずは「見る」という概念を理解した上で自分が見る事が出来ないと認識しなければならない為、個人差はあるでしょうが、自覚は早くても小学生くらいでしょう。
4:代償機能は聴覚と限定されてはいません。嗅覚や触覚など視覚以外の機能が発達する事で視覚機能の情報収集力を補っていくことを言います。
5:諸説ありますが、身体を動かす事で視覚で得られない情報を肌や耳から得ようとしているという説が多いようです。中には音の反射で壁や障害物の存在を認識しているという人もいます。
参考になった数53
この解説の修正を提案する
02
各選択肢については以下のとおりです。
1→それぞれの年齢において、発達課題があります。その発達課題をクリアすることで成長するといわれています。早期から教育訓練を始めないと停滞するとはいえません。
3→障害は他者とのかかわりの中で意識していきます。他の人は見えるのに自分には見えないということがわかって、はじめて意識します。また「見える」というのがどういうことなのか、その意味・概念もわからなければ意識できません。よって2歳というのは考えにくいです。
4→視覚障害者における代償機能とは、その障害のために聴覚がより発達することではなく、聴覚や触覚などの他の感覚機能が発達し、視覚のかわりに補おうとする脳のしくみです。
5→身体を揺するなどの自己刺激的な行動をとるのは、外界からの刺激が少なすぎるためにおこる自己刺激ではないかといわれています。例えば、音を探そうとするというのもその一つではないかといわれています。
参考になった数20
この解説の修正を提案する
03
1.「見えない」ことで他の子より情報が制限されることは事実ですが、
「停滞」することはありません。
2.視覚的な情報を伴わずに物事を理解することのリスクとして、
実態とは違った誤った理解をしてしまうことが懸念されます。
3.障害を認識するためには、
「自分にとっての普通」と「他人にとっての普通」が異なることを知る必要があります。
視覚に関して言えば「他の人にとっては見えるのが普通の状況」と認識できて初めて、
「自分は視覚障害だ」と認識できます。
乳幼児健診で視覚の異常を測るテストがあることからも分かる通り、
2歳児の段階では周りの気付きが重要です。
4.代償機能とはある感覚器が十分に機能しない場合に、
それを補うように他の感覚器が発達することです。
触覚や嗅覚が発達することもあり、
嗅覚に限ったことではありません。
5.逆に、視覚からの情報が限られることの代わりに、
触覚からの情報を得ようとする行動とする説が有力です。
参考になった数12
この解説の修正を提案する
04
1、先天性の視覚障害児の身体発育は同年齢に比べては遅いが1歳から教育訓練すれば停滞しないわけではありません。
3、目が見えないということを理解するには少なくとも小学生以降といわれています。
4、対償機能とは、脳などの特定の部分が損傷をうけた際に他の機能が発達することをいい、視覚障害に限ったことではありません。
5、身体を揺するなどの自己刺激的な行動をとことはいろいろな意見がありますが、何かを伝えたいときなどの行動を指すものだといわれています。先天性の視覚障害児に限ったことではありません。
参考になった数4
この解説の修正を提案する
前の問題(問40)へ
第21回(平成20年度)問題一覧
次の問題(問42)へ