介護福祉士の過去問
第21回(平成20年度)
介護技術 問93

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問題

介護福祉士国家試験 第21回(平成20年度) 介護技術 問93 (訂正依頼・報告はこちら)

一人暮らしの高齢者の支援に関する次の事例を読んで、問題について答えなさい。
【事例】
Kさん(85歳、男性、要支援2)は5年前に妻を亡くし、自宅で一人暮らしをしている。以前は近くに住む友人とカラオケや将棋を楽しむなど活動的な日々を送っていたが、近ごろは足下がおぼつかなくなってきたため、自宅にいることが多くなった。商店街はバスを使わなければならない距離にある。会社員の長女は、他県に住んでいるが、週に1回は訪問して買い物や掃除など身の回りの世話をしている。Kさんは「できるだけ他人の力を借りずに、自分のことは自分でやっていきたい」と言っている。しかし、トイレに間に合わないことがあったり、大好きだった入浴も転倒を恐れ控えるようになってきており、生活に不安を抱くようになっている。週1回の介護予防通所リハビリテーション(以下「デイケア」という)と週1回の介護予防訪問介護を利用している。

【問題】
Kさんの排泄の支援に関する次の記述のうち、適切なものに〇、適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A おむつの使用を勧める。
B 排尿のパターンを観察する。
C 間に合わない原因を医療職に相談する。
D 廊下やトイレに手すりを設置することについて話し合う。
  • A○ B○ C× D○
  • A○ B○ C× D×
  • A○ B× C○ D○
  • A× B○ C○ D○
  • A× B× C○ D×

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この過去問の解説 (3件)

01

A☓ 尿意便意がある方におむつを使用する必要はありません。
B◯ 尿意をもよおした時に行っては間に合わないのであれば、排尿パターンを把握し、時間でトイレに行くことにより改善できることがあります。
C◯ 間に合わない原因が病気であれば治療をすることにより改善されることがあります。
D◯ 間に合わなくなった原因がKさんの身体機能上の不安や転倒に対する不安から来ている可能性もあります。安心して移動できるように手すりの設置を検討できるでしょう。

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02

正解は4です。
Kさんは自らの意志でトイレを使用しいているが、間に合わないこともあるという状態です。尿意・便意がありトイレを使用しているのに、おむつを使用することは適切ではありません。
B・C・Dの対応は適切です。排尿パターンを観察することから間に合わない回数が減ることも考えられますし、排尿に関して問題がないか医師に相談してみることで改善することも考えられます。また手すりの設置はKさんの足元のおぼつかなさを考慮した対応と考えられるからです。

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03

正しいものは1です。

Kさんは「トイレに間に合わないことがある」というだけで、自分のことは自分でやっていきたいという意欲のある方です。そのため、おむつの使用は不適切です。

排尿パターンの観察によって、時間の把握とそれから逆算した行動が可能になり、「間に合わない」という問題解消につながります。医療職への相談も問題解消につながるものです。

手すりについては、Kさんは「転倒を恐れている」とあるので、その対策につながります。


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