大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問25 (世界史B(第4問) 問3)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問25(世界史B(第4問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

歴史上の出来事や人物に対しては、異なる解釈や評価が生じることがある。歴史評価の多様性に関わる次の文章を読み、後の問いに答えよ。

次の資料は、イギリス人作家ジョージ=オーウェルがスペイン内戦に人民戦線側で従軍した体験に基づいて著し、内戦のさなかに出版した書物の一節である。
(引用文には、省略したり、改めたりしたところがある。)

資料
7月18日に戦闘が始まった時、ヨーロッパの反ファシストの人々は皆、希望に身震いしたことだろう。ついに、この地で民主主義がファシズムに対して、はっきりと立ち上がったからだ。この10年に満たない数年間、民主的といわれる国々は、ファシズムに負け続けるという歴史を歩んできた。例えば、a 日本人の望むままの行動が容認されてしまった。ヒトラーは権力の座に上りつめ、あらゆる党派の政敵の虐殺に手を付け始めた。そして、b 53ほどの国々が戦争の舞台裏で偽善的な言い合いをしている間に、ムッソリーニはアビシニア人を爆撃した。しかしスペインでは、穏健な左翼政府が転覆されかかった時、予想に違(たが)って、スペインの人々は立ち上がったのだ。それは潮の変わり目のように思えたし、恐らくはそうだった。

上の資料から窺(うかが)えるように、オーウェルは、ヒトラーやムッソリーニの政権と同様に、同じ時期の日本の政権をファシズム体制だとみなしていた。c 世界史の教科書には、これと同様の見方をするものと、日本の戦時体制とファシズムとを区別する立場から書かれているものとがある。どちらの見方にも、相応の根拠があると考えられる

下線部cについて議論する場合、異なる見方あ・いと、それぞれの根拠として最も適当な文W~Zとの組合せとして正しいものを、後のうちから一つ選べ。

異なる見方
あ スペイン内戦の時期から第二次世界大戦期にかけての日本の政権は、ファシズム体制だったと言える。
い スペイン内戦の時期から第二次世界大戦期にかけての日本の政権は、ファシズムとは区別される体制だったと言える。

それぞれの根拠
W ソ連を脅威とみなし、共産主義運動に対抗する陣営に加わった。
X 国民社会主義を標榜(ひょうぼう)し、経済活動を統制した。
Y 政党の指導者が、独裁者として国家権力を握ることがなかった。
Z 軍事力による支配圏拡大を行わなかった。
  • あ ― W,い ― Y
  • あ ― X,い ― W
  • あ ― Y,い ― Z
  • あ ― Z,い ― X
  • あ ― W,い ― Z
  • あ ― X,い ― Y

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