大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問63 (日本史B(第6問) 問5)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問63(日本史B(第6問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

日本史の授業で、フミエさんの班は、近現代における日本と世界の関係についてまとめることになった。発表Cを読み、後の問いに答えよ。

C フミエさんの発表
私は、戦後日本が独立した後の1956年に調印された日ソ共同宣言について発表します。この宣言で、日本とソ連の戦争状態が正式に終了しました。日ソ共同宣言は、( ア )点で重要だと思います。当時の内閣は、占領が終了した後の日本の針路を模索していました。
一方で、個人に注目すると、e 占領期に世界的に評価された日本人も登場しました。世界と日本の動向に注目しながら、これからさらに勉強していきたいと考えています。

( ア )に入る文として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • 両国の国交を正常化して、平和条約の締結につながった
  • 日本が米ソ二大陣営のいずれにも属さない第三勢力の一員となった
  • 日本が国際連合に加盟し、国際社会へ復帰することを可能にした
  • 日本が経済協力開発機構(OECD)に加盟することを可能にした

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この過去問の解説 (1件)

01

日ソ共同宣言によって日本はソ連との戦争状態を終わらせ、国際連合に加盟できる道が開かれました

これが宣言のいちばん大きな意味です。

他の選択肢は事実と違うか、時期が合わないため当てはまりません。

選択肢1. 両国の国交を正常化して、平和条約の締結につながった

宣言で国交は回復しましたが、正式な平和条約は今も結ばれていません。

したがって「締結につながった」とは言えません。

選択肢2. 日本が米ソ二大陣営のいずれにも属さない第三勢力の一員となった

日本は安全保障条約でアメリカと結びついており、非同盟諸国の「第三勢力」には入りませんでした。

選択肢3. 日本が国際連合に加盟し、国際社会へ復帰することを可能にした

最も適当な選択肢です。

宣言が結ばれた二か月後の1956年12月、日本は国際連合に加盟しました。

ソ連は安全保障理事会の常任理事国なので、国交がなければ加盟は難しかったのです。

選択肢4. 日本が経済協力開発機構(OECD)に加盟することを可能にした

OECDへの加盟は1964年で、条件は先進国としての経済水準でした。

日ソ共同宣言は直接関係していません。

まとめ

日ソ共同宣言は日本とソ連の関係を正常化し、国連加盟という大きな国際的ステップを実現させました。

平和条約や第三勢力入りとは結びつかず、OECD加盟とも時期が離れます。

このように、宣言が何を可能にしたかを年代と事実で確かめると、答えがはっきり見えてきます。

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